ドードーをめぐる堂々めぐり――正保四年に消えた絶滅鳥を追って
ドードーをめぐる堂々めぐり――正保四年に消えた絶滅鳥を追って / 感想・レビュー
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
(2023-130)【図書館本】皆さんはドードーと言う野鳥をご存知だろうか?17世紀に絶滅した飛べない野鳥だ。1598年に発見され、100年も経たないうちに絶滅してしまったドードーが、なんと鎖国中の日本に生きたまま来ていたとは知らなかった。そのドードーの行方を探求するうちに深みにハマり「堂々めぐり」をすることになった著者。日本から欧州そしてモーリシャス島まで、日本史と西洋史、生物学と博物学を行き来する旅。たった一羽の鳥の行方を探る為に行った長い旅。情熱というか執念と言うか、ほんとにお疲れ様でした。★★★+
2023/11/03
榊原 香織
日本にもドードーが来ていた! 江戸時代初期、長崎出島にて。 その後どうなったかはわからない。 ドードー、17cには絶滅。 タイムマシーンがあったらぜひ会いたい生き物の一つ。 岩に挟まった状態の亜化石が出土。やっぱりトロかったんだ、むっちりしてたんだ・・
2022/02/08
さつき
絶滅鳥ドードーが1647年、長崎出島に来ていたとのこと。はるばるモーリシャス島から運んだのは珍奇な生き物を好む貴人への進物だったのか。結局オランダの文書以外ではドードーが日本にいた証拠は見つかっていないようですが今後の進展が望まれます。そして、ドードーについてまるで知らなかったので、絶滅へ向かった経緯など興味深く読みました。
2023/10/25
アルピニア
人間の上陸からわずか60年で絶滅してしまったモーリシャス島のドードー。最近、絶滅寸前の1647年(江戸、第3代将軍家光の時代)に長崎の出島にドードーが連れてこられたという記録が見つかったことから、著者の世界をまたにかけた「堂々めぐり」がはじまる。食料、お金、好奇心のために乱獲された様子に胸が痛む。調査を続けて得た知識を、今後過ちを防ぐために生かすことがせめてもの罪滅ぼしだ。同じ資料でも何を求めるかで違うものが見えてくる。著者の言うように、この本が出版されたことで、「目が増えて」再発見につながることを願う。
2022/07/15
yamatoshiuruhashi
ドードーは江戸時代、出島に来ていた!ではそれはどうなったのだろうか。から始まり、そもそもドードーは世界でどう認識されていたのか。絶滅した鳥、しかし恐竜ほどではなく人の歴史に記録される時代に絶滅し、一時期忘れられたものの今では「不思議の国のアリス」や「ドラえもん」で有名な親近感を持つ鳥の不思議さに次々に謎が繋がっていく。その謎を追いつつ著者と共に世界中を駆け回り、思考的にも物証的にもそして現実の位置としても堂々巡りを楽しめた。カバーに採用されたドードーが出島の見える丘に立つ絵が心に染みる。読友さんに感謝。
2022/05/20
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