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祝祭の陰で 2020―2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く

祝祭の陰で 2020―2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く

祝祭の陰で 2020―2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く

作家
雨宮処凛
出版社
岩波書店
発売日
2022-03-25
ISBN
9784000615297
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祝祭の陰で 2020―2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く / 感想・レビュー

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けんとまん1007

まさに陰で・・とあるとおり。存在そのものを無視する風潮が、ますます強くなっていることの現われ。表面的な、しかも、ごくごく一部だけを粉飾してお祭り騒ぎで終わらせる。後のことは、誰も知らないふりをする関係者。国民のため・・という言葉だけがよく使われるが、空々しい。自助・共助には限界があるにも関わらず、そこで終わりにして自己責任と言い切る風潮。人という字の成り立ちに、立ち戻るには、どこから始めればいいのだろう。

2022/07/20

踊る猫

「可視化」という言葉は見逃せないキーワードだなと思った。これほどまでにすべてが露出/露呈した世界でさえも、探れば語られていない(あるいは、私たちが心のどこかで聞くのを拒む)ニュースはわんさとある。この本に収められた真実の数々を読み、どこかで私は「コロナ禍」や「貧困化」を諦めとともに是認していたのかもしれないなと思った。雨宮処凛は(例えば取材対象の元ミュージシャンのファンを公言して)なあなあの是認を拒み、彼らとともに立ち上がろうとする。急ごしらえの感が否めない本だが、侮れない強度を感じる。私に何が出来るのか

2022/05/11

こも 零細企業営業

著者が各地を回って取材た二次情報。福島のハリボテな復興、駅周辺は綺麗なのに少し離れたら震災直後のまま。震災から復興して借金して店を再建して営業を再開したらコロナで、、なんてタイミングの悪い。そんな苦しんでる人達を他所に復興五輪がテレビから流れる。浅草でも五輪で多くの見込み客を想定していたがコロナで全く客は来ない。それでも五輪は開催された。台風で屋根が痛んだままの房総では修理が追い付かず台風から変わらずブルーシートが屋根を覆う、、そんな状況でも隣の東京都で五輪が開催されていた。そんな話ばかりの本。ウツになる

2022/05/26

Mc6ρ助

『「言えるのは、それは我々が決めることですかってことですね。どうしても記事とかになると、漁業者が反対してるからできないって書き方で、そこは違和感を感じてます。どうして漁業者対国みたいな対立構造を作られるのか。 一番怖いのは、漁業者が反対するから廃炉が遅れるんだとか言われることですね。 我々に投げかけないでって思います。 海洋放出に関しても、聞かれれば反対です。ただ、決めるのは俺たちじゃないよねって。我々が反対してるからできないとか、承認したからできるようになったとか、そういうのは避けたいです」(p29)』

2022/08/18

たっきー

コロナ禍のなか東京五輪が華々しく開催された一方、その影にあたる部分の人々の暮らしについて著者が日本各地の現場をみてきた2年間の記録。公園から追い出された野宿者、視覚障害者、医療機関など。ヴィジュ系バンドマン(CLØWDのボーカル)のバンド解散後にホスト転身した話も。炊き出しに来る人の数も増える一方。日本の為政者は国民の命を大切にしようとは思っていないのだな、と思わざるを得ない。

2022/05/22

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