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志賀直哉全集 〈第1巻〉 或る朝 網走まで

志賀直哉全集 〈第1巻〉 或る朝 網走まで

志賀直哉全集 〈第1巻〉 或る朝 網走まで

作家
志賀直哉
阿川弘之
出版社
岩波書店
発売日
1998-12-07
ISBN
9784000922111
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志賀直哉全集 〈第1巻〉 或る朝 網走まで / 感想・レビュー

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たつや

さすが、小説の神様。初読みの「菜の花と小娘」は、まるで、漫画日本昔話みたいで、それを、美しい志賀さんの文章で紡いだ印象でかんどうしました。基本、単純で、先が読めるものがほとんでですが、当時の習慣や風俗等も描かれており、心癒されました。また、以前、読んだ作品を再読したい気分です。

2016/11/12

カブトムシ

志賀直哉には処女作が3作品あるのです。文壇的には、雑誌「白樺」の創刊号に載せた「網走まで」です。出世作で、これの後「白樺」に発表されたいくつかの作品によって、「志賀は小説がうまい」との評判が定着して行きます。次に「或る朝」は、志賀直哉自身が、小説が書けたという気持ちになれた最初の作品です。法事の朝に、なかなか起きない志賀と祖母のやり取りが表現された小品です。それと、「菜の花と小娘」です。童話と言っていいのか、初期の作品です。軽井沢だったかで阿川弘之が川端康成と話した時に、川端がこの作品をほめています。

mnagami

今の作家と比べるとあっさりとした味わい。これ以上はコメントできん、見識不足で

2021/05/21

ミスター

『剃刀』は日本の小説の中でも大変優れた傑作で、これは必読だろう。『剃刀』芳三郎はいっけん「わがまま」のように見えるが、実際はそうではない。芳三郎は「わたし」が「わたし」と書くと成立する事態が許せなかったのだろう。「わたし」と書いたからと言って、「わたし」は表現することができない。強迫神経気味の主人公がみずからの自己認識を裏切ることで、初めて成立する作品である。みんな主義とか立場と言うけれども、それは社会的なもののように見えてそうではない。むしろそれは仮面でしかない。仮面の裏には「行為」がある。

2020/06/28

ミカド

ほとんどの短編が事件らしい事件がほとんどないまま終わります。それでもすばらしい。文章は淡々としていて、力みはなく、それでいて、鋭い観察眼があります。高校のときに読んだときは全くすごさがわかりませんでした。今になって、改めて読むと、一文一文に圧倒されます。

2012/04/11

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