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彼岸過迄 (定本 漱石全集 第7巻)

彼岸過迄 (定本 漱石全集 第7巻)

彼岸過迄 (定本 漱石全集 第7巻)

作家
夏目漱石
出版社
岩波書店
発売日
2017-06-10
ISBN
9784000928274
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彼岸過迄 (定本 漱石全集 第7巻) / 感想・レビュー

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ぐうぐう

不思議な小説だ。ひとつの章が独立した作りになっているが、あきらかに連作であり、読み終わると長編であることが理解できる。とはいえ、とても奇妙な読後感に苛まれるのだ。そもそも、主人公・敬太郎の存在がどんどんと薄くなる。最初、敬太郎が謎を解く探偵のような役割かと思わせるが、そうではない。敬太郎は、あくまで聞き手に徹するのだ。「僕はかつて或学者の講演を聞いた事がある。其学者は現代の日本の開花を解剖して、かゝる開花の影響を受ける吾等は、上滑りにならなければ必ず神経衰弱に陥いるに極つてゐるといふ理由を、(つづく)

2017/07/13

鯉二郎

この小説は文庫本で読んだが、全集で読むのは初めて。小説全体の感想はそちらに譲り、ここでは全集「彼岸過迄」の魅力を書く。敬太郎が小川町停留所で探偵をする場面は有名だが、その場所の詳細な地図が注解に掲載されている。T字型の小川町停留所では電車の行き先により停車する位置が異なる。漱石はそこに着目し、敬太郎を慌てさせ、読者を楽しませてくれる。他に東京市内の電車路線図、郊外の落合火葬場の地図も掲載。ちなみに注解者は「漱石の地図帳」の著者・中島国彦氏。漱石文学の登場人物の行動を地図から読み解くのも面白い。

2019/12/08

katashin86

20年ぶりの再読。前後作と比べて中学生のころの自分には強く印象に残っていたことを思い出した。

2024/02/03

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