小品 (定本 漱石全集 第12巻)
小品 (定本 漱石全集 第12巻) / 感想・レビュー
ぐうぐう
漱石と言えば、どうしても長編の作家という印象が強い。けれど、全集12巻に収録された22編の小品を読んでいると、そこにも漱石を感じ取ることができる。あたりまえのことなのだろうが。「文鳥」や「夢十夜」といった小説は、再読ということもあり、発見は少なかったものの、多くの随筆に関しては、とても興味深く、何よりもおもしろく読むことができた。イギリス留学中に正岡子規に送った手紙を元にした「倫敦消息」には、こんな記述がある。「先づ往来に出て見ると、会ふものもみんな脊が高くて立派な顔ばかりしてゐる。(つづく)
2017/12/27
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