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みどりの小鳥: イタリア民話選

みどりの小鳥: イタリア民話選

みどりの小鳥: イタリア民話選

作家
イタロ・カルヴィーノ
ルッツァーティー
河島英昭
出版社
岩波書店
発売日
1989-09-01
ISBN
9784001108453
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みどりの小鳥: イタリア民話選 / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

童話の世界は矢張り、世界で共通点が似ている所も多い。表題作は王様の頑なさが事を荒立てたのではないかと思うも終わりよければ、良し。「狼おじさん」は約束を守らず、周囲も甘やかす子への戒めなんだろうが、オチが怖すぎる!「怖いものなしのジョヴァンニン」はイタリア版「稲生物怪録」っぽい。そんなジョヴァンニンが自分の影を恐れて死ぬというラストは中々、意味深。「怖いものなし」を豪語する人はさもありなん。ろくでなしなジュファーシリーズは金貨を自分のものにするために「誰にも言うな」と告げるお母さんも中々、肝が太い。

2024/06/15

長くつしたのピッピ

語りのテキストとして利用。「梨の実と一緒に売られた女の子」は、こぐま社の「りんご娘ニーナ」とほぼ同じ。タイトルがあまり好きではないが、この女の子の健気さは好き。

2015/11/15

ごろつきねこ

児童書なんですが、かのカルヴィーノ編ということで思わず。大人でもかなり読みごたえのあるお話が盛りだくさん。「恐ろしい話(少しだけ、それほどでもないよ)」ってのは、いや、怖いよこれ!って思わずうなってしまった。イタリア民話で大好きな「銀の鼻」、「お姫様と竜(ベッリンダと化け物)」があってとても嬉しかった。それにしてもアイロニー半端ないなw

2010/06/20

baアタマ

1972年/伊。半分位似たようなお話を読んだことがあるけど、もう半分は初めての話で楽しく読めた。恐いもの知らずのジョバンニンが「ある日ふと振り返って見た自分の影に怯えて死んでしまったということです」というラストとか、「こうして二人は仕合せになったが私には何ひとつくれなかった」とというグチっぽい語りのお終いとかがわおって感じ。最後の訳者の解説が(カルヴィーノ氏のお知り合いだけあって)小難しく小学3,4年生以上という岩波の設定を裏切りまくる(笑)訳:河島英昭さん

2013/12/05

qbmnk

イタリア各地に伝わる民話を小説家のガルヴィーノが採話し、編集した民話集から子ども向けに抽出して分かりやすくした短編集。イタリアに残る民話をグリム童話のようにまとめる試みで、ガルヴィーノの補填もありとても読みやすい。どこか別の国のお話として聞いたことのある内容が含まれるのは欧州が地続きであるからだろう。子ども向けであるので鬼や野蛮人が退治される話があるが、"余所者"として考えると見え方も変わる。ひどい目にあってばかりの主人公が出る滑稽話もあり、イタリア民話の多様性に触れられる。元の民話集も読みたくなる。

2024/09/28

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