消えた王子(上) (岩波少年文庫) (岩波少年文庫 162)
消えた王子(上) (岩波少年文庫) (岩波少年文庫 162) / 感想・レビュー
ワッピー
以前読んだことを完全忘却(汗)。父親ロリスタンに連れられて欧州各地を転々とするマルコが落ち着いたのはロンドンの下町。父親の出身国サマヴィアは、今に至るまで正統の王が不在のまま長く外圧・内乱に苦しめられてきたが、500年前に失踪したまま行方の知れぬ王子がいつか帰国し王位に返り咲く日が来るとの伝承があった。下町で知り合った、足は不自由ながら頭脳明晰の少年ラットと交流するうちに、父親のまわりで事態が動き出す。しつけられた優秀なマルコ、ロリスタンを崇拝してしまう不遇なラットの描写から父親のカリスマ性が際立ちます。
2020/04/05
杏子
県立図書館の職員の方がこの本を紹介されてて知った。バーネットの書いたものでこんな本があったとは。主人公は12歳にしては老成しすぎ、とも思えるが…それも何となく予想できそうな。この親子の落ち着いた様子と、町の少年たちを率いる足の悪い少年との関わりとが、ある物語を連想させて何だか… とくにラットがマルコの父ロリスタンを崇拝する様子、尊敬のあまり他の者を嫉妬するほどだったという下りでは、あの物語を思い出さずにいられなかった。たまたまだったのだろうけど。きっとこういう昔ながらの話と共通項があるんだろう。
2014/08/12
ごへいもち
謎の答は最初から出ているように見えるけど…。下巻を読もう
2013/05/29
riviere(りびえーる)
『小公女』『小公子』『秘密の花園』の著者バーネットの知られざる作品。90年近く前に書かれた作品がついに翻訳されました。原作は大正時代の作品だけど、翻訳が新しいのでスラスラ読めます。そこにいるだけで人を惹きつけるカリスマ性ある父ロリスタンと彼を尊敬する息子のマルコ。主役の2人はとっても良くできていて、バーネットの理想の親子なのかも。祖国を救うべく、従者ラザルス、途中から加わった足の不自由な少年ラットとともに旅に出ます。どんな展開になるのか下巻が楽しみ…
2010/11/03
帽子を編みます
バーネットの知らない話!?ということで借りました。予想と違う感じの話でした。現代では、子どもは子どもとして生きることができるが、それ以前は、小さな大人として振る舞うことが要求された、との言葉を思い出しました。秘密めいた逃避行、軍事教練なんとなく、しっくりこないなぁ。ハラハラのできごとがあり、下巻に続きます。
2020/04/12
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