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はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)

はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)

はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)

作家
ミヒャエル・エンデ
Michael Ende
上田真而子
佐藤真理子
出版社
岩波書店
発売日
2000-06-16
ISBN
9784001145021
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はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502) / 感想・レビュー

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優希

物語に呼ばれるように、本の世界へと迷い込んだバスチアンの冒険が鮮やかに描かれていました。何でも望みを叶えられるようになったバスチアン。願いが叶う毎に大切な記憶が失われていくのも辛かったけれど、アトレーユやフッフールをないがしろにするようになったのが悲しかったです。ファンタージエンを救うはずが帝王になることを思い描くようにまでなるなんて。でも最後の願いが「人を愛せるようになること」というのにじわっときました。大切なのは人を愛すること。現実に帰ったバスチアンの日常は今までと変わるのでしょうか。

2015/10/28

けいご

大人になり目的や欲望を持ち始め、少しずつ本当の自分を覆い隠し忘れてしまっている事に気づかされる凄く凄く大切な一冊でした★何かと引換に色んな物を無くしてきた大人だから分かる事が沢山あって、読み進めるのに苦しくなる所も多かったけど、読み終えた後にわかった事は自分の心のあり方でファンタージェンはいつもすぐ側にあるって事(厨二病じゃないよw?)。無くした事に気づいたら思い出せばいい。さ〜て、次はどの子にファンタージェンに行ってもらおうかな?っとコレアンダーさんのマネをしてみようかなw

2020/11/27

アナーキー靴下

エンデを好きな理由はファンタジーを求める心の理解者と感じたから、が大きいが、寓話の面白さに気づかせてくれたから、も大きい。本書はその両方を満たしてくれる、ファンタジーそのものの寓話だ。昔はバスチアンの「けっして終わりにならない物語」という言葉の印象により、時間としての「はてしない」と捉えていたが、階層としての無限、の意味合いが強いことにようやく気付く。※なお、初めて読まれる方は岩波少年文庫版ではなくハードカバー版をお薦めします。装丁はもちろんですが、何より本文二色刷りの視認性の高さは没入感を左右します。

2022/04/25

めしいらず

過去を振り返ると多くの悔いばかりが見えるもの。時に周りの雑音に心乱されたことがあっても、自分で選んで来た道筋を辿った先に今いる。これから先もそう。ならば誰かのせいにせず、人生に悔いを残さぬよう素直な心で「汝が欲すること」を為そう。簡単な道のりではないけど、苦い経験を嘆くのでなく良薬に変え、周囲の期待や自尊心の落し穴から自由になれれば、その先できっと見つかる。与えられる美醜や賢愚、良識に目を曇らせてはいけない。ありのままの姿で誰かを愛し、もし誰かそれに報いてくれたなら、これ以上の生きる悦びがあるだろうか。

2014/03/07

かえで

上巻から。バスチアンがファンタージエンに入ったところからです。ファンタージエンで権力を握り、身勝手に振る舞うバスチアンにイライラしつつ、アトレーユの懐の深さに救われ..そして最後はまたバスチアンを応援している自分がいました。素晴らしい物語。これはバスチアンとアトレーユの物語だけでなく、様々なサイドストーリーもそこにはあるのだけど、そこは読者が想像して作り出すような形になっている。一人一人が、はてしない物語の続きを作り出していけばいい..という風に感じた。いつか単行本で読み直したい。名作です。

2018/06/19

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