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さいはての島へ: ゲド戦記 3 (岩波少年文庫 590 ゲド戦記 3)

さいはての島へ: ゲド戦記 3 (岩波少年文庫 590 ゲド戦記 3)

さいはての島へ: ゲド戦記 3 (岩波少年文庫 590 ゲド戦記 3)

作家
アーシュラ・K・ル=グウィン
ゲイル・ギャラティ
Ursula K. Le Guin
清水真砂子
出版社
岩波書店
発売日
2009-02-17
ISBN
9784001145908
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さいはての島へ: ゲド戦記 3 (岩波少年文庫 590 ゲド戦記 3) / 感想・レビュー

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absinthe

ハイタカとアレンの力量に差がありすぎて、ハイタカが一方的に世界を語る物語になってしまう。とうとうさいはての島、最強の敵クモとの直接対決。バランスが崩れつつある世界。詩人は歌を忘れ、呪い師は魔法を忘れ、染師は染め方を忘れてしまう。大事な事、現代の大量消費文明を風刺してるのか、自分の仕事を忘れて、誰もがまがい物を作る世界になっていく。世界の何かが狂っていくのだが、理由が分からないその怖さ。ラストは伝説にふさわしく、とても良かった。

2023/08/10

おたま

この物語の前史にあたる『影との戦い』や『こわれた腕環』は、まだ自分なりに解釈することができた。しかし、この『さいはての島へ』は難解だ。今回読むのは二回目だが、以前に読んだときにも、何が書かれているのかよく分からなかった。アースシーと呼ばれるゲドの世界で、魔法(この場合は、手品的なものではなく、世界の真相を知りそのバランスを取り戻す「叡智」のようだ)が効かなくなり、そこかしこで世界のバランスが崩れていく、その原因は何か?そこに人間が望んではならない「生と死の不分明」があるようだ。

2024/02/15

ネギっ子gen

【過去を否定することは、未来を否定することだ。人は自分で自分の運命を決めるわけにはいかない。受け入れるか、拒否するのかのどちらかだ。ナナカマドは根のはり方が浅いと、実を結ばない】 破れ目が出現したため、裂け目ができ傷が生じてしまった、アースシーの世界。ロークの学院長たる大賢人ゲドの下に、エンラッドの王子が知らせを持ってきた。魔法の力が衰え、人々は無気力になり、死の訪れを待っているようだという。いったい何者の仕業か? 老いたゲドと若き王子は、正体不明の敵を求め、“災いあるところ”である死の淵へ旅立つ――。⇒

2022/04/11

たつや

初老?になった大賢人ゲドのもとにアレンと名乗る一人に青年が現れる。アレンは古い国の王子だった。王からの伝言を預かりやって来たのだ。市民は土地を奪い合い戦争を繰り返し、金に目がくらみ醜く生きている。人間の醜さを描き魔法使いというファンタジー要素を壮大な物語に折り込み、「生は死の中にこそあるもの」というテーマを語りかけてくる。ジブリの映画をちゃんと観ていないので違いは不明ですが、原作本は実にジブリ的な雰囲気が強く出てます。この巻のゲドはナウシカのユパ様をイメージして読んでいました。折り返しまで来ましたが、残り

2017/01/18

みや

魔法が衰えつつあり、死を望む人々が増えたことを憂いる王子アレンが、大賢人ゲドと共に旅をする第3巻。この巻がジブリ映画の原作だと聞いていたが、全然違う内容だったので驚いた。第一巻同様に様々な島を訪れ、冒険小説の雰囲気があって楽しい。周囲の島から始まり、次第に学院や海の民、竜にまでも闇がじわじわと迫ってくる恐怖感も良かった。青年特有の不安定に揺れるアレンの心情の変化に付いていけず、理解できない部分があったのは悔やまれる。ゲドの言葉「何かをすることのほうが何もしないでいることより、ずっと容易なんだ」が好き。

2017/09/30

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