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三文役者の死: 正伝殿山秦司 (同時代ライブラリー 62)

三文役者の死: 正伝殿山秦司 (同時代ライブラリー 62)

三文役者の死: 正伝殿山秦司 (同時代ライブラリー 62)

作家
新藤兼人
出版社
岩波書店
発売日
1991-03-15
ISBN
9784002600628
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三文役者の死: 正伝殿山秦司 (同時代ライブラリー 62) / 感想・レビュー

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Galilei

15歳で遊郭通い、酒で命を何度も落としかけた、ハゲ頭の名わき役殿山泰司の伝記を、お目付け役・新藤監督が執筆。タイちゃん本人のエッセイはアバンギャルドのハチャメチャで馬鹿ウケして、この内容をテレビのワイドショーで話せば、タケシなど足元にも及ばなっかったでしょう。しかしそこは脚本家の監督、客観的な来歴と二人の女房とそれぞれ養子をもらったタイちゃんの行き当たりばったりを如実に。▽『三文役者』新藤監督がタイちゃんの鎮護に製作されたが、本編を読むと映画のタイちゃんの心情への理解が深まりました。

2023/12/26

Zen-zen

近代映画協会の同人として殿山泰司のもっとも近くにいた新藤兼人による評伝だが、殿山の人生そのものよりも、監督である著者が俳優論を語る箇所に感銘を受け。脇役は演技らしい演技をせず実在感だけで勝負してもいいが、ドラマのクライマックスを盛り上げ、観客を引きつけ陶酔させるためにはやはり俳優の演技力が物を言う。その意味では殿山との仕事(特に初期)ではもどかしさが残ることがあった、そしてそれはひいては自分自身の演出力の足りなさだったと新藤は書く。深く、厳しい分析。

2013/06/05

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