感性の覚醒: 近代情念論の再検討を通じて (同時代ライブラリー 322)
感性の覚醒: 近代情念論の再検討を通じて (同時代ライブラリー 322) / 感想・レビュー
うえ
「可死の神というホッブズの言葉は多くの誤解を招いてきた…混乱を招いた理由は、シュミットによれば、そこにホッブズが互いに調和しえない三つの概念を用いたからであった…その三つの概念とは…第一に、神・人・獣・機械を統合したリヴァイアサンの神話像であり、第二に、契約という法的構成の産物である代表者としての主権的人格であり、第三に、主権的・代表的人格という魂を持った機械としての国家である。これらのうち問題なのは第三の…機械としての国家であるが、シュミットは…ホッブズの国家論・社会論の核心をなすものだ、と言っている」
2019/11/20
袖崎いたる
冒頭から読んでいるとなんかノレねぇなぁと思ってペラペラやってたらパスカルのくだりで釘付けになり、そこから返り読み的にスピノザの異様な世界把握からの、カントの同時代人としてのサド、について論じたラカン、ルソーの理性と感性の話などと結局は楽しくなってしまったという、私にしては稀有な読書体験だった模様。でもやっぱりパスカルだね。有名な『パンセ』ではアリストテレス以来の人間は第二の自然としての習慣を生きるという認識から、自然もまた習慣にすぎないんじゃないかと打ちだすカッコよさな。自然法則を習慣だって!よき!
2024/09/05
ouosou
45年前に哲学から放たれた矢が、今日この日に社会を射抜く。
2020/03/16
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