いのちが危ない残業代ゼロ制度 (岩波ブックレット)
いのちが危ない残業代ゼロ制度 (岩波ブックレット) / 感想・レビュー
ゆう。
安倍政権が掲げる労働時間制度改革の危険性を学ぶことのできる本です。働き過ぎへの歯止めをなくし、ブラック企業を合法化することだとも言えます。日本は、「過労死」を国際語にするほど、長時間過密労働で働く人へのいのちを削って儲けを優先させてきました。しかし、安倍政権は「世界で一番儲けられる国」づくりのために、さらなる労働者への労働規制緩和にのりだしています。成果主義や能力主義の危険性について学べると思います。読みやすく良書です。
2014/12/09
Takao
「残業代ゼロ」制度とも呼ばれる「労働時間(制度)改革」。規制改革会議や産業競争力会議などですすめられている議論を批判するだけでなく、現行労働法制下ですでに進んでいる「事実上」のホワイトカラーエグゼンプションである固定残業制や三六協定などの課題についても論じている。労働法の「規制改革」ではなく、時間外労働に対する規制強化、最低賃金の引き上げこそが必要だ。
2014/12/06
圓
岩波ブックレットシリーズは手軽に社会問題の論点をキャッチアップできるので便利です。
2015/09/21
Ryusuke Minato
3年半前の本だけど、今国会で議論されている働き方改革法案に照らしても十分に使える。 ここでも書かれているけど、そもそも、今でも成果給は導入可能。そして今回の働き方改革法案のどこにも「成果給にする」とは書かれていない。 書かれているのは、4週4日の休みを取れば24時間休憩なし残業代なしで働かせて違法にならない、ということ。 書籍冒頭で指摘されてるけど、年間数百名もの方が過労死や過労自死し、そしてそこまで至らずとも心や体を病む国。労働時間の規制を外す「高度プロフェッショナル制度」を導入する必要なんてない。
2018/05/31
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