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国性爺合戦 鑓の権三重帷子 (岩波文庫 黄 211-2)

国性爺合戦 鑓の権三重帷子 (岩波文庫 黄 211-2)

国性爺合戦 鑓の権三重帷子 (岩波文庫 黄 211-2)

作家
近松門左衛門
和田 万吉
出版社
岩波書店
発売日
1939-03-01
ISBN
9784003021125
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国性爺合戦 鑓の権三重帷子 (岩波文庫 黄 211-2) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

近松門左衛門の浄瑠璃2編。江戸時代の作品なのですらすら読めるというわけにはいかなかったが(語句の注は一切なし)、物語の面白さに引き込まれて、一気に読んだ。リズミカルで詩的で、力強い文章が素晴らしい。私の好きなシェークスピアの韻文に似ている。当時は映像の力を借りることができなかったので、言葉の力だけで観客を別の世界に連れていなければならない。それだけ作者は力を込めて筆を執ったのだろう。「国性爺合戦」は日本と中国が舞台の物語でスケールの大きさに圧倒された。三年越しの長期興行になったことが納得できる内容だ。

2017/12/29

spica015

やはり浄瑠璃というのは読むものではなく語られるものだというのがよく分かる。語註なし改行なしなのに言葉に勢いがあり、掛詞も随所に鏤められていてリズムを感じる(実際は近松の詞章は五七調に整っておらず語りにくいらしいが)。この勢いの良さが日本と中国を股にかけ王朝の復興、忠義と家族の情を描くスペクタクル「国性爺合戦」によく似合う。一方世話物の「鑓の権三重帷子」は姦通の濡れ衣を着せられた男女が、何故か誤解を晴らさない物語。この理不尽さは確かにシェイクスピアを彷彿とさせる。単純に面白いと思えるのはやはり時代物である。

2020/03/20

お茶

今年の岩波文庫リクエスト復刊の一冊。時代物の代表といわれる国性爺合戦だけど人物の掘り下げが物足りない。鑓の権三の方は女の念がこもった作品。男は哀れだけど、これでいいの?

2016/04/03

rouningyou

題名は知ってはいても読んだことのない近松の代表作。文楽マイブームで挑戦してみたがなかなか手強い。韃靼に滅ぼされた明の臣下が日本でなした子供が長じて唐土に渡り、明国復興を成し遂げる。手に汗握ると言いたいところだが途轍もない封建倫理に従って無駄死する人々。江戸の庶民の涙を誘ったんだろうがすんなり受け入れるのは難しい。また、現地の猟師を子分にする場面で彼等に月代剃らせ丁髷結わせて日本名を名乗らせるところなど朝鮮中国などへの侵略と重なりいい気分はしない。先の侵略戦争の兵士たちもこの作品を知っていたんだろうか?

2013/10/22

AnoA

国性爺合戦読了。

2016/10/15

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