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みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3)

みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3)

みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3)

作家
シュニッツラー
森鴎外
出版社
岩波書店
発売日
1985-05-01
ISBN
9784003100639
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みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3) / 感想・レビュー

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壱萬参仟縁

「何事をも考へるのが厭である。過去の事も思はず、未来の事も思はずに、何時間もぼんやりしてゐる」(117頁)。さすがに、そのような鬱病の症状はない。読書して常に考えていれば、そんな事態にはならないと思うんだが。

2014/01/16

gollum

「こゝへなら人の喜んでどなる聲なんぞは聞こえない。ここなら寂しくしてゐられるのだ。己達はこんな所にゐなくてはならないのだ」まあ、死を目前に恋人の女の存在にすがる男のなんと傲慢であわれなこと。ダメな男を自分に重ねてしまい、自分の最後は奥さんにやさしくしよう、と思う。小島政二郎さんの解説のとおり、シュニッツラーをもっともっと読みたくなった。学校の図書室の鴎外全集に、小島さんが紹介している鴎外訳の殆どはあった。「アンドレアス・タアマイエルが遺書」の鴎外訳は青空文庫から、とりあえずKindle にダウンロード。

2013/11/08

Hiro

半日で読めるくらいの本書を数日かけて苦労して読んだ。というのは死の病の男とそれに付き添う恋人の、闘病の心理状態が執拗に克明に、ただひたすら死に至るまでずっと描かれるという、ある意味一本調子で展望のないやるせない話だったからだ。スラスラとは読めなかった。例えば男の病が奇跡的に回復するとか、そんな救いのある展開があるならともかく事態は暗くなるばかり。その間の病人と恋人の気持ちがあけすけに綺麗事なしに記述されるのは見事。特に看病に縛られた恋人の秘められた自由への憧れには強く納得。私も死に方には気を付けないと。

2024/10/07

いなお

一年後に死ぬだろうと医者に言われた男と「あなたなしでは生きてゆけないわたしも一緒に死ぬ」と言った女を描いたもので、話自体はまあそうなるよね、といった感じだけれども心理描写が本当に良かった。/他のシュニッツラーの本(『夢小説・闇への逃走』『花・死人に口なし』)は岩波の赤であるのにこれだけ森鷗外が訳したからか緑から出ていることだけが唯一気に入らない点だ。

2014/07/20

Avis

岩波文庫シュニッツラー3連発。この話はとてもおそろしゅうございました。

2012/03/21

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