森鴎外 椋鳥通信(上) (岩波文庫)
森鴎外 椋鳥通信(上) (岩波文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
ちょっと変わった鴎外の作品というか、海外の情報を様々な雑誌などから訳して連載していたようで文学作品とはみなされずに従来の鴎外全集にはあまり収められていなかったようです。全3巻の岩波文庫に初めて収められたようですが、上巻には1909年から1910年の中ごろまでの情報が入っています。外国語の固有名詞がやたらに出てくるので、若干読みにくい気はします。当時の欧州の状況がよくわかります。
2017/09/23
NAO
「椋鳥通信」は、森鴎外が中心になって作った「スバル」の3号から55回にわたって連載された森鴎外の海外ニュース通信。鴎外は約1カ月遅れでこれらの記事を書いているのだが、これは、当時の通信事情を考えると、ほぼ同時通信に近いことなのだという。鴎外の専門である理化学的分野では、キュリー夫人やエジソンの記述がおもしろい。鴎外が注目している作家の動向、特にトルストイに関する報告は、驚くほど詳細で、世界中が彼に注目していたということがよく分かる。そうかと思えば、漫才や落語のようなとんでもなく馬鹿馬鹿しいゴシップも。
2016/02/18
壱萬参仟縁
1909年4月5日発で、伯林(ベルリン)の王室図書館はLindenとDorothee町との間に立った新築に引き越した(37頁~)。同年6月5日発で、美、慈、勇、忍、貞、温、快、直、智、富、健、才、芸の中で、どんな妻の性質が必要か、というと、最高点は健、勇は健の半数で、慈は3番目。美が最少とは(88頁)。’10年1月6日発で、Schielofという男がWestermarckの道徳論を批評し、Moral-gesittet-Zivilisation-egoistisch。
2015/01/02
シンドバッド
編者池内紀によるコラムも参考になる。
2014/12/14
tkm66
すげー面白いんですが、結構掛かりますよ!時間!
2014/12/23
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