斎藤茂吉随筆集 (岩波文庫 緑44-4)
斎藤茂吉随筆集 (岩波文庫 緑44-4) / 感想・レビュー
モリータ
読みやすかった。紀行文も退屈じゃなかった。
2014/05/29
ダイキ
編/解説・阿川弘之/北杜夫。 「われわれはやぶれた。やぶれたのは何にやぶれたのか。戦にやぶれたのである。戦に徹底的にやぶれてへたばつてしまつた。戦がもう出来なくなつてしまつた。また永遠に戦はしてはならない、またしないつもりである。軍艦一つ造らぬのである。永遠の丸腰である。へたばつたのである。しかし自分の国語までへたばり、堕落せよとは誰が教へたか。永遠に戦争をしない国が、自分の国語ぐらゐ守護し、大切にしてどうして悪いのであらうか。」(「新仮名づかひ」)
2020/02/26
スリルショー
前半のドイツの紀行文は、ドイツに行ったことがないので、その土地の風景を想像するのにインターネットを使いながらであった。文章は読みやすく、丁寧である。日本物の随筆は、日本の知識があるので興味が湧く。その中でも「鴎外の歴史小説」に感動した。乃木希典の殉死について、当時、批判的な意見が知識人の間では多かったようだが、鴎外は感動を受け、「興津弥五右衛門の遺書」他いくつかの短編を書いている。もう一人、漱石もその一人で「こころ」を書いている。共通しているのは、ふたりとも江戸の末期に生まれている。
2024/08/30
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