藝術に関する走り書的覚え書 (岩波文庫 緑 83-2)
藝術に関する走り書的覚え書 (岩波文庫 緑 83-2) / 感想・レビュー
マリーゴールド
やっと読み終わった~時間かかりましたが、つまんなかった訳では全然ない。しかし、誰も感想書いてないなw1927-28年発表の本文は、プロレタリア芸術運動の理論家としての著者の側面が全面に現れていて流石に手こずった。とはいえ、今もなお汲むべきところは多い。読んでてル・グインの忘れがたい短編「オメラスから歩み去る人々」を思い出した。これを換骨奪胎した「偽王」という萩尾先生の恐ろしいような傑作短編があるのだが、社会の構造の複雑さの描出という点で著者が転向後に書いた「村の家」はこちらを想起させられる。
2017/02/18
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