青年の環 2 (岩波文庫 緑 91-4)
青年の環 2 (岩波文庫 緑 91-4) / 感想・レビュー
格
サイコパス気味のたかり屋田口を追う出泉と、公務員という立場から同和地区内の権力闘争に巻き込まれていく正行、闇切符販売の取り締まりが厳しくなり窮境に立たされる正行の母よし江。これらの、いわばメインの物語にはそれぞれ緊張感があり、飽きずに読むことができた。ただ、本作の会話のベースとなっている流れ(ある人物がなにかを言う。それを受けた人物が「いやそんなはずはない。私にはちゃんとわかっている。」と返す)は個人的に最もストレスが溜まるものなので、この返し方を乱発する、特に女性陣になかなか好感が持てないのがネックだ。
2024/09/14
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