中原中也詩集 (岩波文庫 緑 97-1)
中原中也詩集 (岩波文庫 緑 97-1) / 感想・レビュー
KAZOO
三大詩人ということで、立原道造を読んでいるつながりで、中原中也の詩集も読んでみました、というよりか再読です。私にはやはりなじみがあまりなく名前だけが先行している気がするのです(ファンの方からはお叱りを受けそうですが)。太宰治と同じです。いくら読んでも自分の中に印象というものが残りません。残っているのは「汚れちまった悲しみに…」くらいでしょうか?「除夜の鐘」も印象には残りました。
2017/12/10
lily
恋愛詩なぞ愚劣なものだと思っていたけれども、いまでは恋愛を夢みるほかに能がないと認めるほどに力みがなくなり、星空の煌めきに感動する心の余裕と潤いと麗しさよ、和だな。愛を知らない詩人の言霊なんて空でしかないもの。
2020/11/22
優希
中也の詩は美しい。素直にそう思いました。仄暗さや哀しみ、鬱屈さの中にある一筋の光が輝いています。痛みも伴いますが、心打たれる詩ばかりでした。儚い言葉の数々に魅せられます。折々読んで、この世界観に浸りたいものです。
2016/08/20
優希
中也の詩が好きだと改めて思いました。繊細な哀しみと心象のスケッチを昇華し、詩に落としていく。だから刺さるような美しさがあるのですね。
2023/03/26
さっとる◎
死んでしまいたい。そう思った時に大好きなあなたはすっかり生きることも死ぬことも済ませた後だったので、私は亡骸の余生を送るほかなくなったのでした。生き方と死に方を教わって尚、どちらも満足にできた試しがありません。伝えたいことなど失せて、無。なのに古くて暗い気体が永久凍土のようだから、ことばを吐き出し続けている。今日の日の魂に合う、何を私は探しているのでしたか。なぁ中也、あれでもこれでもないんだ。錆びた心だけがずっと冬の寒さに縮こまって紫色。せめて、死の時に一点、それだけ感ずること叶えば文句はないのです。LR
2020/12/31
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