ランボオ詩集 (岩波文庫)
ランボオ詩集 (岩波文庫) / 感想・レビュー
lily
アルコール度数40度程の感性的陶酔。愚痴を吐きながらのお酒よりランボオでも読んでいた方が健康的で脳の栄養にもなり、心も愛も育ち、相手の心を理解しようとする余裕も生まれる。今なら、私、とても優しいです。
2020/11/21
keroppi
「中原中也全詩集」を読んだ後に買っていて、少しずつ読み進めた。文語と口語が入り混じる文体に戸惑いつつも、リズミカルな言葉の流れに翻弄された。ランボーをちゃんと読むのも初めてなので、それが中原中也訳でどういきているのかもよく分からないが、とにかく言葉の作り出すイメージや感性の響きが魅力的に感じた。「言葉なんぞはふつ飛んじまえだ!」(幸福)なんて言われても、言葉の力を感じてしまう。
2022/06/02
HANA
中原中也訳ということで期待して購入。出来は期待を上回る作品ばかりでした。ただ言葉遣いが完全に中原中也のリズムなので、ランボーの詩集というよりは中原の詩集を読んでいるような気分になってしまった。解説でも例に出されている「幸福」の一節とか特にね。詩の翻訳は詩人に勝るものなしと教えられたが、同時にその詩人の色もついてしまうので難しいものであるな。個人的にはこうして訳されたものよりは、中原自身の詩の方が日本語のリズムがあるというか、読みやすくて好きである。
2013/08/31
里愛乍
中原中也のランボオの翻訳、とくれば、どうしても小林秀雄の『地獄の季節』と並べてみてしまうのだけれども、意味とか解釈とか韻とか、私はそういう読み方ができないので感性でいわせていただければ〝音〟ですね。ふたりの差は此れにつきる。口に出して読めば瞭然です。曲に乗せれば一発です。中也の書く詩は文はそのまま歌えるのですよ。メタル調でカッコよく。「ニイナ」のやつすごく好き。ラスト一行の〆は最高です。解説にあった『ランボオ全集』全三巻。実現すればよかったのに。
2017/10/05
藤月はな(灯れ松明の火)
小林秀雄氏が翻訳した『地獄の季節』は中二臭くて合わなかった思い出があります。しかし、この本は大好きな中原中也氏が翻訳しているので思わず、借りました。当然ながらこちらの詩集の方が言葉遣いも内容も好みでした^^内容はキリスト教への信仰と生の讃歌、そして革命を高らかに謳った作品が中心となっています。マクシミリアン・リュスの『コミューン』を連想させる『谷間に眠る男』が読むことができて嬉しいです。発行当時を再現した緑の市松模様のカバーも素敵です。
2013/10/04
感想・レビューをもっと見る