一国の首都 他一篇 (岩波文庫 緑 12-15)
一国の首都 他一篇 (岩波文庫 緑 12-15) / 感想・レビュー
kthyk
露伴は東京を改革発展させてゆく上で最も重要なのは、東京市民一人一人の「自覚」と書く。昔の江戸っ子は「べらんめい、こちとら江戸っ子でい」と啖呵を切ってみせたものだが、都市の存立は市民としての誇り、自覚、自らが住む都市に対する愛情と責任感こそが、その都市を発展させる根源的な原動力。江戸時代の遊郭は、今日のネオン街や都市の片隅にある単なる遊興の場ではなかったのだ。そして、東京が江戸の二の舞にならないためには、芸者というものから目をそらしてはならないとし、露伴は並々ならぬ気迫をこめて興味深い都市論を展開していく。
2021/02/11
ほーりー
「一国の首都は例えば一人の頭部の如し。」高層ビルとあふれる広告についての記述は特にないのがなんだか不思議。
2011/12/05
NORITA
やっと読み終わったorz首都東京の理想像を事細かに論じていて、為政者・住民両者にとって現代においても大いに学ぶべきところのある傑作論文。そして風俗の話でしめくくりw
2008/08/01
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