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赤と黒〈下〉 (岩波文庫 赤 526-4 9

赤と黒〈下〉 (岩波文庫 赤 526-4 9

赤と黒〈下〉 (岩波文庫 赤 526-4 9

作家
スタンダール
桑原武夫
生島遼一
出版社
岩波書店
発売日
1958-08-16
ISBN
9784003252642
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赤と黒〈下〉 (岩波文庫 赤 526-4 9 / 感想・レビュー

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スプーン

卓越した心理描写で魅せる恋の駆け引き。屈折した愛情表現の末に手に入れた二つの愛は、主人公を真理の光で照らし出します。私利私欲にまみれた社会と対比させることにより、一層輝きを増すその光。人生でつかみ取るべきは、地位でも金でもなく、愛である。

2018/05/23

絹恵

(別訳で再読)思い描いた夢も泡沫に消えるとその熱は冷まされて、懐古に沈む。彼の軌道と永遠に交わらないのなら、せめてありのままの彼を愛したかった。そして捻りのない私が私であることさえ許されないのなら、太陽に暴かれる前に、月に溶けてしまえばいい。星があの人の涙を乾かしてしまう前に。(PSYCHO-PASS監視官 狡噛慎也4巻より鴇峰季國の本棚から及び1期13話より狡噛)

2017/11/26

さっとる◎

面白かった!読み終わって感じるのは宝石のきらめきのような美しさ。フランス革命を経てナポレオンが台頭し没落した後の王政復古の時代。市民が立ち上がる七月革命を目前にした激動の時代。そんな時代に生きてしまったジュリアン。清らかな魂を持ちながらも時代に飲み込まれ、自己肯定の為出世という野心を燃やす。恋愛を出世の為の義務とし、誰でも自分のことしか考えないと自分に言い聞かせて実際にとる行動と、それと矛盾する心理を愛する心。自分を恩知らずだと思いつつ、どうにも変わりようがないことをたまらんと感じる繊細な心。→

2015/05/23

速水こもみち

納得する部分もあり、共感する部分もあって、正しい表現ではないかもしれないがジュリアンの上下する心理描写は楽しめた。作者が描こうとしたことを感じるには、この時代のフランスについてもう少し勉強しなければ。

2016/01/31

くろすけ

2月の読了ですが感想が書けていませんでした。高村薫の「冷血」で13歳のあゆみちゃんが読んでいて、「いくら賢い子だからって思春期前の13歳に理解できるのか?」と思い再読してみました。自分が読んだのは高校の頃で、それでもさっぱり面白く感じなかったもので…。当時読むに耐えなかったジュリアン・ソレルの自意識過剰な面倒くさい性格、今はぴったりの呼び名ができました。その名も「中二病」。一人で勝手にもみくちゃになってるジュリアンを巡る二人の女性の愛情は、自分に素直で生き生きとして、魅力的です。

2014/03/04

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