罪と罰 上 (岩波文庫 赤 613-5)
罪と罰 上 (岩波文庫 赤 613-5) / 感想・レビュー
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
やっと読み終わりました上巻!なんて息苦しい灼熱のペテルブルク。どいつもこいつも赤貧で、主人公の思考回路はちぐはぐで破滅的で、登場人物みんなまるで異常者に見えるし…重苦しいし逃げ場がない感じは少し「砂の女」に似てる気がする。登場人物誰にも共感できないしなんかみんな嫌なヤツ(個人的意見です)なのに読ませるとこがドストエフスキーなのですね( * ॑˘ ॑* )とりあえずラズミーヒンは馬だと思ってるのでラスコの世話をどれだけ献身的に焼いてもどこか軽薄な印象。
2020/08/15
nobby
言わずと知れた大作そしてドストエフスキーも初読。まず『罪と罰』の印象は固くて難しそうで何より長くて挫折が心配…その対策として直前に行った予習(『罪と罰』を読まない)でのコミカルでぶっ飛んだ解析からかスムーズに物語に入り込めてよかった♬若者が罪を犯しての葛藤描写を読む位に思っていたが、いざ殺人が行われるのは第一部の終わり。六部構成1200頁での完結にむけて、この後一体何がどう描かれるのか不安でいっぱい(笑)その壮絶な犯行後に心身ともに乱される様はさておき、それに及ぶ前の情緒不安定な要因が知りたかったりする…
2020/08/14
aika
4年前に初めて手に取った時の衝撃は、色褪せることを知りません。灼熱のペテルブルグで、ひとりの貧しい青年ラスコーリニコフが犯した、高利貸しの老婆と目撃者の義妹を殺めたという罪。犯行に及ぶ前の迷いや、実行中の高揚感など、まるで自分がラスコーリニコフになったかのようなリアリティが迫ってきます。人知れず闇を抱える彼だけでなく、彼を取り巻く皆が不幸で、それぞれの人生が重苦しく心にのしかかります。当時のロシアを覆ったこの病理的な閉塞感は、21世紀になった今も、人びとの心のなかに潜み続けているのだと今読んで思いました。
2017/11/24
ちゅんさん
ほんとドストエフスキーが描く登場人物たちはよく喋ること。“カラマーゾフの兄弟”ほどじゃないけどこちらもよく喋る。まだ三分冊の一冊目なのでなんとも言えないがカラマーゾフよりは読みやすいような気がする(その分パンチは弱いが)。“罪”は分かった、今後ラスコーリニコフにどんな“罰”がくだるのか、もうくだっているのか、中巻へ
2020/10/30
もぐたん
陰鬱な世界観と哲学的思考がいつの世にも読まれる要素なのだろうか。一文がべらぼうに長く、集中力がないとあやうく文字を上滑りするだけになってしまう。青年期特有の病的なまでにどす黒く渦巻く思考が怒濤の勢いで迫って来る。彼の犯した罪は、今後彼の人生にどう影響し、物語がどう展開していくのか…。貧しさが彼の思考や行動の大きな力となっているが、今後、この状況はどうなっていくのか…。長い長い物語がゆっくりと動き出した上巻。
2020/12/20
感想・レビューをもっと見る