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神曲 上 (岩波文庫 赤 701-1)

神曲 上 (岩波文庫 赤 701-1)

神曲 上 (岩波文庫 赤 701-1)

作家
ダンテ
DANTE
山川 丙三郎
出版社
岩波書店
発売日
1952-08-05
ISBN
9784003270110
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神曲 上 (岩波文庫 赤 701-1) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

高村薫さんの「照柿」でもキーワードとなっていたこの作品を冬休みの読書として読みました。最愛のベアトリーチェと再会するためにウェルギリヌスを導きに層状の構造となっている地獄を旅する。罪人や悪党だけじゃなくて歴史的な哲学者や政治家も地獄にいてびっくりしたけど彼らの行ったことで不幸になる人々もいたということを暗喩しているのだろうか。

2012/12/26

金吾

○私の中では神曲と言えば地獄扁です。子供の頃絵本で読んで凄く怖かったことを覚えています。岩波版はやや訳が難解ですが叙事詩の韻律を楽しむのにいい作品です。キリスト教徒ではない私にとって異教徒は罪という考えはいかがなものかと感じました。

2020/07/24

壱萬参仟縁

1307-21年初出。旧字体。文末註豊富。1-2行単位で進む感じ。326頁にある第一圖で、上がイエルサレム、下が浄の火山、上へ地球、地獄のような構造がわかる。本文は短いようでいて内容がよくわからないので、今回は註にて。七重の高壘(累)は四徳(思慮、公義、剛氣、節制)、三知(聰明、知識、智慧)(222頁)。第十一曲の註で、高利を貪る者は貨をして貨を生ましむるの道をとり不正の利益におきて人間の技とをないがしろに(244頁)。昨今のCSRのない経営者らは、まさしくこの高利を貪って社会的信用を失う輩だなと実感す。

2013/10/26

歩月るな

これ、と言えばCSI終盤での完璧な「見立て殺人」の印象がとんでもないインパクトを誇るが、そういう部分で『神曲』を読んだ事ない人なんているの? というマウンティングが存するか否かはともかく、一種の「知ってて当たり前」の読解コードとして、日本で言う源氏物語的なポジションにあると言える作品(知ってても読んだことは無い古典)。本文はともかく注釈までも文語文。オウィディウスとかならまあ皆知ってるよね的な所があるので。常用漢字制定以前で時間が止まっており、多少のテクニカルタームも必要。答え合わせは学術文庫版でしよう。

2018/09/26

misui

文語訳の厳しさは地獄篇によく合っている。が、さすがに大変なので現代語訳と首っ引きで読み進めたら、図らずも理解が深まりエピソードのひとつひとつが暗く輝くようだった。パオロとフランチェスカ、ファリナータ、自殺者の森、ブルネット・ラティーノ、マレボルジェの悪鬼たち…、どこを読んでも愛おしく、変な話だがこの古典は自分のものだ、という思いを新たにする。

2021/01/28

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