イタリア民話集 (上) (岩波文庫 赤 709-1)
イタリア民話集 (上) (岩波文庫 赤 709-1) / 感想・レビュー
ミカママ
イタリアの国民的作家イタロ・カルヴィーノがグリム童話のイタリア版を作るべく、晩年の作家生命を費やして編纂したという作品。上巻(北イタリア編)を読んだ結論としては、当時の男子(王や王子)は、女子(王女)の見た目にのみ惹かれ、女子は男子の経済力と見た目(経済力だけじゃないんだな、これが)にのみ惹かれるってこと。女子の場合には、ちょっとばかり機転も求められてるかな。あれ、これって現代繋がるものが、、、(笑)下巻(南イタリア編)も読むよ!
2019/11/16
takaichiro
最近出会ったイタリアの血を引く友人に刺激され、イタリア人作家の本を探すのですが邦訳は然程多くない様です。岩波文庫なら何冊か買えるだろうと紀伊国屋へ。読了のレーヴィ以外だとこのカルヴィーノの民話集くらいしか見つからず。本書は彼がグリム童話の様な民話集を編纂したいと集めた200作品の内75編を邦訳したもの。日本の昔話はお爺さんとお婆さん、つまり庶民の世界を描く話が多く出てきます。イタリアの場合は王族と庶民の関係。惚れた、嫁にもらったなど恋愛に絡む作品が多く、国が違えば童話のセンスもいろいろだなぁと感じた次第。
2019/12/30
KAZOO
岩波少年文庫でカルヴィーノが集めて少年向けに編集した本を読んで30年近く前に読んだ本の再読です。グリム童話集を意識してカルヴィーノがイタリア中から200の民話を集めてその中からいくつかを取り出して地域別に分けたものです。この上巻には北イタリアの民話が集められています。この上巻にはカルヴィーノの「民話を求める旅」という民話に対する考え方が掲載されています。非常に参考になります。
2015/08/22
月世界旅行したい
お姫様と王子様が出てくる話が非常に多い。
2015/08/31
kaze
★★☆ 「イタリア版グリムを」という目的でカルヴィーノが編纂した童話集。一読して気づくのはほとんどが王様やお姫様の出てくる話だということ。中世以降の物語ってこと?日本の「昔話」が平安時代にはすでに本の形で残っていたことを思うと、歴史浅っ。ギリシア神話からの流れを汲む物も少しはあったけれど、大半は王子様系の物語だった。いや、面白かったですよ。グリムに比べてハッピーエンド率が高い気がするし。興味深いのは「トルコ人」が強欲の権化の商人を象徴する記号になっていたこと。イタリアから見たトルコってそうだったんだ。
2013/10/31
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