ブッダのことば: スッタニパータ (岩波文庫 青 301-1)
ブッダのことば: スッタニパータ (岩波文庫 青 301-1) / 感想・レビュー
南北
初期仏典の1つ。瞑想をし、執着をなくし、真理を見いだすようにせよということが後世に成立した仏典と比較するとわかりやすく語られています。口伝によって暗唱しやすい形で伝えられてきたため、繰り返しが多くなっています。中でも「犀の角のようにただ独り歩め」などは印象に残ります。釈尊への呼びかけも「ゴータマさん」となっている所があり、初期仏教の様子が伝わってくるような訳になっています。
2019/12/27
AICHAN
図書館本。釈迦在世当時はインドに文字がなかった。そのため釈迦の教えは弟子の口から口へと伝えられた。釈迦没後百年して、はじめて釈迦の言葉が経典としてまとめられた。それが小乗経典であり、釈迦の教えに最も近いと私は思っている。その小乗経典の中でもスッタニパータという聖典が釈迦の言葉の真実を伝えていると知り、これを借りた。読んでみたら詩のような短文がズラーッと並んでいる内容で、釈迦の考えを要約したようなものはなかった。だけど、釈迦の言わんとしていることはややわかった。それはやはり小乗そのものだった。↓
2020/12/10
中玉ケビン砂糖
散逸を免れた最古の仏典ということになるが、精読してみると新発見や驚くべきこと多々(でも疲れる)。まず「ブッダのことば」という文句があるものの、近世から現在にかけて日本に定着した大乗仏教的・密教的なそれを指しているわけではないということだ。専修念仏系のような「他力本願」「絶対他力」という系統的に整理された「僧侶のありがたい読経」の類ではない。パーリ語あるいはサンスクリット語で編纂された経典が中国に伝来し漢字に音写され、それが様式化された諸々の仏教宗派に細分化されて今日に至る。
2022/02/03
壱萬参仟縁
蛇の章で、58 学識ゆたかで真理をわきまえ、高邁・明敏な友と交われ。いろいろと為になることがらを知り、疑惑を除き去って、犀の角のようにただ独り歩め(20頁)。182 この世では信仰が人間の最上の富である。徳行に篤いことは安楽をもたらす。実に真実が味の中での美味である。智慧によって生きるのが最高の生活であるという(44頁)。小なる章で、261 深い学識あり、技術を身につけ、身をつつしむことをよく学び、ことばがみごとであること-これがこよなき幸せである(58頁)。
2016/04/14
スプーン
経典「スッタニパータ」の日本語訳。ブッダの説いた教え(道徳)が短い言葉で語られています。正しき行いが来世へ通じている事、又、その行いこそが生まれ出たる意味である事をこの本は説いています。
2019/03/18
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