ランケ自伝 (岩波文庫 青 412-2)
ランケ自伝 (岩波文庫 青 412-2) / 感想・レビュー
africo
史料批判を用いた科学的な近代歴史学の祖とされる19世紀ドイツの歴史家の自伝。読んでいて最初はピンと来ていなかったのだが、青年時代のランケはタキトゥスはじめローマや古代ギリシアの歴史書ばかり読んで研究している。その他の文書の話があまり出てこんなあと思ったのだが、そもそも史料批判や実証主義を確立した人の自伝である。それがはっきり産まれる前の話だ。そらそうよ。逆にそれ以前の歴史学ってなんなのだろう?歴史書の行間は言いたい放題だったのだろうか?自然科学の発展と実証主義の発達に関係があるのかしら。今後気に留めたい。
2021/07/09
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史料批判による科学的歴史学を大成したランケの自伝。興味をそこまで持てなかったからか、分野に疎いたか、内容は頭に入らず読み流した。彼の歴史観を理解するのに、巻末の解説が役に立った。ヘーゲル的な全体が同じ方向に進む歴史観ではなく、個別の中に普遍性を見出すのがランケである。彼は、講義のヘロドトスのような古典を読んでいくうち、当時流通していた歴史が食い違っていることに気が付き、研究を始めたらしい。
2018/04/01
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