西洋哲学史 上 (岩波文庫 青 636-1)
西洋哲学史 上 (岩波文庫 青 636-1) / 感想・レビュー
masabi
【概要】古代ギリシャから近代哲学の触りまでの哲学史を知るための入門書。上巻。【感想】ヘーゲル派の筆者による哲学史ということで哲学史を哲学者や学説上の対立とそれを昇華した発展の歴史と捉える。哲学の始まりにソクラテスを据える理由として、従来の世界の生成を問う自然学 からいかに善く生きるかという人間を中心にした倫理学への転換があった。プラトンの理想国家論に対して、そこには人間の自由がなく人間が国家に奉仕しているとの批判は腑に落ちた。
2018/06/24
Ex libris 毒餃子
ネオ高等遊民オススメの哲学史。古代ギリシア哲学を概観するには最適。必要最小限でまとめられていて初心者向けです。
2020/09/07
みみ
タレスに始まる、所謂「ソクラテス以前」から、ソクラテス、プラトン、アリストテレスを経て、アリストテレスより後、近世直前まで。ただし中世はほぼオマケ。記述としてはけっこう簡潔で、一度目はうまく話の流れに乗れなかったが、二度目は「うまいな~」と思う説明も至る所に見つけられて面白かった。時間をおいてまた読みたい。
2020/01/13
歩月るな
改訂前の初版は1939年の訳書。世界史の流れと合わせて知っておくと良いかもしれない哲学史の本。というかこの時代のこのくらいの内容ってこれで学んだ時代の人々にとっての当たり前、知識の土台のようなものと考えるとやっぱり途方もない感じがする。上巻の内容だけで言うと終盤、哲学史と言う文脈で言うと紀元前の内容が終焉に向かうと一気に中世に飛ぶ。史について語っているけど途中で世紀どころか一千年飛ぶ。その間には何も発展が無かったのだろうか。無かったと見える。それは絶望的に飛び越える、絶縁、解消等の言葉によって説明される。
2018/05/01
トッド
【哲学=論理学+自然学+倫理学】❶タレス➡種子は湿っている。ゼノン➡論理。ヘラクレイトス➡思想。デモクリトス➡明るいプラトン。初代ソフィスト・プロタゴラス➡神の存在は我々の「知る」を妨げる。❷ソクラテス➡理性的客観的普遍真理を探究→徳は知。キュニコス学派ディオゲネス➡無欲で消極的な徳。プラトン➡最高善(≒幸福)➡何が最高の目的か→真実で理想的な状態へ自己を高める。アリストテレス➡自然学、著作5/6消失&未整理、徳の根底は理性でなく衝動。❸以後、主観的哲学へ…。エピクロス学派➡快・ルクレティウス。ベーメ迄
2022/02/02
感想・レビューをもっと見る