科学的宇宙観の変遷 (岩波文庫 青 930-1)
科学的宇宙観の変遷 (岩波文庫 青 930-1) / 感想・レビュー
ダージリン
物理化学の分野で偉大な業績を上げたアーレニウスの著作で翻訳者が寺田寅彦という贅沢さ。古代の宇宙観から、時代を下ってどの様な変化があったかを語っていく。科学史の本で太陽の燃料は何かが謎だったという記載は良く見るが、そのこともテーマの一つになっている。これが書かれた時点では核融合は知られていないが、核分裂で大きなエネルギーが生まれることは明らかになっており、何らかの核エネルギーを想像していたことは窺える。それにしても古い時代は宇宙観と科学観、宗教観が近接しており、ここに文明の特色が如実に表れるように思う。
2018/10/20
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