ロシア革命史 4 (岩波文庫 白 127-7)
ロシア革命史 4 (岩波文庫 白 127-7) / 感想・レビュー
駄目男
コロニーロフの反乱の蹉跌は大衆のボリシェヴィキ化を大きく進行させた。そして9月25日、トロツキーがペトログラード・ソヴェト議長に選ばれる。ボリシェヴィキは最高の国権機関としてのソヴェト大会の招集とソヴェトへの権力の移行を強く主張する、十月革命は目前に迫るが、どうもスポーツに例えるなら自軍と相手チームの選手の練習風景が永遠と続き、一向に試合が始まらない。やきもきしながら、このあたりで挫折する人も多いのではなかろうか。私もさすがに疲れ5巻を読む気が薄れてきた。
2023/07/29
nishiyan
2017年7月12日第2刷(2017年夏一括重版されたもの)。ロシア革命の当事者であるトロツキーが二月革命からソヴェト政権樹立までを豊富な資料と客観的な視点を元に著述している2巻本を文庫用に分冊した第4巻目。コルニーロフによるクーデターの失敗から大衆のボリシェヴィキ化が加速する。本巻ではトロツキーのソヴェト議長に就任、レーニンによる蜂起呼びかけまでが描かれている。十月革命以前の農民の状況やロシア国内の民族問題にも紙面が割かれているため、やや読みづらかった。
2018/06/13
juunty
1917年9月から10月にかけて、臨時政府のボリシェビキに対する圧力が高まる。かといって、臨時政府自体も権力を取得することに消極的で、優柔不断の姿勢が続く。これは、いかに臨時政府が権力を握ろうとも、それが民衆から支持を得られなければ、再び革命が起こったり、内戦に発展したりすることを恐れていたからに他ならない。このような混沌とした状態の中で国民をもっとも深く分け隔てたのはブルジョアとプロレタリアートの区別であった。
2021/02/01
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