哲学ノート 上巻 (岩波文庫 白 134-7)
哲学ノート 上巻 (岩波文庫 白 134-7) / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
1929年初出。レジュメとも言える構成になっている。本人の注意事項のオンパレード。読者はその思考展開についていくことが大変かもしれない。だが、読者はこのような整理の仕方がマスターされれば、読書メーターなんのそのではないか。いつも座右に置きたいノートが私にはないな、とも思わされた。注意 という箇所が何度も出るので、ノートはその注意集でもある。
2015/10/12
朝乃湿原
論理学第一巻まで読み、そこで本書を読むのをやめた。正直ヘーゲルの内容もレーニンのメモも全く理解できない。訳者の注釈で何となくイメージは掴めるように思えるが、一語一語の意味を深く理解しないと、先に読み進められない。しかし天才レーニンをもってしても「?」という記載があるのだから、ヘーゲルの書物は恐ろしいほど難しいのであろう。ヘーゲル哲学の内容はともかく、思索ノートからメモをしながら何度も何度も大哲学者と格闘するレーニンの姿が浮かんできた。本書の続きと下巻を読む予定は今のところなし。
2022/12/01
放蕩長男
レーニンが書いた、哲学の思索ノートです。正直、哲学には詳しくないので、内容を自分の中に落とし込んで理解するのはできませんでした。私がこの本を読んだのは、歴史に名を残した人が、どのようなノートの取り方をしたのか知りたかったからです。ノートを上手く使う、とかいうハウツー本を読むより、レーニンとか、ダ・ヴィンチとか、天才たちのノートに実際に触れた方が、自分の力になりそうです。
2016/06/07
6 - hey
読書のあり方としても注目されている本。憶測だが、145ページのレーニンのコメント「はっはっ!!」は、きっと某ネズミの国に目をつけられているに違いない。
2012/10/20
実存主義的マルクス主義者を目指して勉強するアライさん
副題は「レーニンと一緒に読もう!ヘーゲル『大論理学』」とでもなるかなあ。哲学史に堂々とそびえ立ち未だに乗り越えられてないヒマラヤ山脈のごとき様相を呈している『大論理学』は一人だと挫折しちゃう。でもこの本でレーニンと一緒に読むととりあえず全編通して読んだ気にはなる。しかもそれはヘーゲルが言うような悟性的な低い理解しかもたらさないのではなく、レーニンは自身の弁証法的唯物論の立場をしっかり保った上で必要なところを引用し、そこにコメントを加えている。だからこの本を読むことで弁証法的唯物論の何たるかがよく分かる。
2019/10/31
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