自由への道(三) (岩波文庫 赤 N 508-3)
自由への道(三) (岩波文庫 赤 N 508-3) / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
「いたるところで、人間は湯気の立つスープを囲んで集まり、パンをちぎり、ワインをグラスに注ぎ、ナイフを拭う、そういった日々の仕草が平和というものを作り上げている」(91-92ページ)。平和とはたわいのない日常にあるということなのだ。こんな風景すらそうは見られなくなっているのが平和が崩れている証拠なのだろうな。
2013/02/04
泉を乱す
戦争が始まる 最初モンタージュ的小説と知らずに読んでた
2019/04/04
meirokun
この作品が名作たる所以が分かる第三部。第一次世界大戦からの二十年間、これは嘘の固まりであったのか。マチウが急に真面目になります。たぶんここからがサルトルの伝えたい軸の部分。
2010/08/18
ラウリスタ~
第二次世界大戦前夜の緊迫したわずか二日間を描く。読みはじめから読者を混乱させます。まさか視点が文の途中で変わる小説があろうとは・・・。「分別ざかり」で描いたのは社会とは切り離され束縛や強制を恐れるボヘミアン達の内面。それに対して今回は個人の力ではどうにもならない歴史の流れに流されるしかない人、人、人。自由を求めていたマチウが無感動に動員を受け止める姿が、そして表紙の写真の変化が意味深。これからの登場人物たちの動きが気になります。
2009/12/23
sakase
モンタージュ手法という書き方にとまどいと新鮮さをおぼえる
2010/04/08
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