人生論 (岩波新書 赤版 11)
人生論 (岩波新書 赤版 11) / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
いつも思うのだけれど、武者小路の恋愛観が好きです。彼は性慾と恋愛を峻別します。性慾は「相手を尊重する必要はないのだ。相手の運命を気にしない。子供のことなぞ考えない」ものだと云い、恋愛は「相手を崇拝する、相手の運命を気にする。理想的だと思う相手にのみ起る」ものだと云います。そして、「性慾は相手を軽蔑しても起り得るが、恋愛は最上の異性と思うものに対して起る」という結論に。だからこそ、恋愛は人生の詩であり、花であり、美なのでありましょう。
2015/06/09
もりの
色々と悩むことが多く、心がぼんやりしていた時期だったので、とても救われたような気がした。私には私の生きる道がある。自立した人間になって親孝行できるように頑張る。
2016/10/13
シンドバッド
本書も濫読に奔り始めた頃の1冊。白樺派がお気に入りだったこともあり読んだもの。ブックカバーにペン書きが残っている。 「自分といふものが意識に浮かんだ時は既に自分が生まれてゐた時である。つまりその時自分が人間として生まれてゐたのだ。そして自分は何年かさきに意識を失ふあらう。その時自分は人間でなくなってゐる時だ」の引用。 これを45年前どの程度理解していたか定かではないが、このメモを残せた自分が居た。
界
人生における主軸を教えてくれる本。自然の意向に抗わずに従うことが自分にとって生きやすい環境を築くことになるというのが作者の経験則。彼が主に述べているのは正に孔子の云う「心の欲する所に従えども矩を踰えず」であり、説得力のある文で読者を圧倒させる。読了後、生きる指針を与えられ生きやすくなったのでとても感謝している。若い間にこの本と出会えて良かった!これからも彼の言葉、引用された孔子の言葉を糧に成長したい。
2018/02/10
hanet
なんと言うか、文章の前後の繋がりが凄く強いように思いました。面白かったです。また読み返したい。
2010/12/22
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