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日本の神々 (岩波新書 新赤版 618)

日本の神々 (岩波新書 新赤版 618)

日本の神々 (岩波新書 新赤版 618)

作家
谷川健一
出版社
岩波書店
発売日
1999-06-21
ISBN
9784004306184
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日本の神々 (岩波新書 新赤版 618) / 感想・レビュー

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S.Mori

自然のあらゆるものを崇拝した古代の日本人の心情から書き起こして、日本人の心の底にある宗教心の土台を描いた労作です。自然と一つになろうとする日本人の感性は世界に誇れるもので、そこから宗教心が芽生えたことは納得しやすいです。あらゆるものを崇拝する心情は権力者にとっては都合の悪いものです。それでも、日本の中にはそれを持ち続けた人たちがいました。著者は尊敬の念を持って、そんな人々のことを紹介します。自然が好きな自分の心のルーツがはっきりと分かるようになる本でした。

2020/09/30

浅香山三郎

地名や神社の名前、祭神からかつての日本の神々の原型を探る。記紀や民俗学の成果、考古学の示唆することを駆使して、イメージを豊かに紡ぎ出す手捌きはさすがである。原始の神社と葬送の場との類似、産小屋とウブスナ、火山神としての三島大社と伊豆諸島、南島の神々と何処を読んでも印象深い。最近、三島大社と富士宮の浅間大社に行つたので、富士山の火山活動が作つた土地の雰囲気を知ることができ、人々が火山の神を祀るといふ感覚が本書のとおりに実感された。

2018/07/01

うえ

「雷をハタハタ神またはハタタ神というが、雷が鳴るととれる魚だから、ハタハタと呼ぶといわれている」「柳田や折口の民俗学は国家神道と鋭く対立するものであったが、民俗学という学問の性質上、国家神道とあいわたる領域でその仕事が積み重ねられてきた…そこで敗戦の打撃が国家神道を壊滅させたとき、柳田は民俗学の立場からする神道の問題にあらためて取り組み直さねばならぬと思ったのであろう」「柳田が「山宮考」で主張しようとしているのは、祖先の葬地の山ふところや谷あいでいとなまれる山宮祭が、氏神祭のもとの型ではないかということ」

2017/12/29

テツ

日本の神話でお馴染みの中央の神々に平定されていったまつろわぬ神々やアイヌの神々、琉球の神々がメインに記載されている。太古の本邦を闊歩し活躍し覇権を争った神々がいかに多かったことか。スピリチュアル的なモノや幽霊なんて鼻毛の先ほども信じちゃいないけれどこうした創生神話にまつわる物語やそれについての解説は大好きなので楽しく読み終えました。神社巡りは趣味の一つなので祀られている神々への知識を深められたのも嬉しい。日本書紀とか好きでしたらオススメ。面白かった。

2016/07/10

mstr_kk

民俗学者が書いた、日本の神々を紹介する本。ですので、古事記や日本書紀のような神話のストーリーは相対化されています。渋いけれども、じっくり読めばいろいろ勉強になる一冊。

2021/12/16

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