日本語の教室 (岩波新書 新赤版 800)
日本語の教室 (岩波新書 新赤版 800) / 感想・レビュー
山口透析鉄
これは甥にあげるつもりでe-homで注文して購入し、クリスマスの前に一読しました。 大野晋氏はさすがに大日本語学者なので、助詞「へ」「に」の使い分けや日本語の起源、あるいは日本語と脚韻の相性の悪さ(定型詩で脚韻等が普及しなかった理由の考察)等々、回答内容が非常に鋭い項目が多いです。漢字制限の諸問題や漢籍とロゴスの問題、ひいては日本の教育問題に通ずる考えには賛否もあるのでしょうが、母語での論理的な思考は全ての基礎になるので、疎かにして良い筈もないです。さすが日本語のプロの本でした。オススメです。
2023/12/23
しげ
南インドのタミル語が日本と類似した言語が沢山有る事に驚きです。研究者の著者は既に鬼籍入りとなっていますが、死後、日本語の起源として研究内容が評価された形跡は無く残念に感じます。歴史認識は様々で本当の所は分からない事も多いと思います。仏教発祥のインドから何れかの段階で渡って来ていても不思議が無い様にも感じました。
2022/11/12
ラテちゃん
日本語にも英語の仮定法に当たるものがあるって驚きでした。タミル語との関連性も言語の伝播や歴史に思いを馳せるきっかけとなり興味深かった。しかし中盤の和歌やら詩やらの部分で毎晩、寝落ちを繰り返し1ヶ月ほどかかって読了。
2015/06/28
Minamihama
改めて論理的思考の大切さを再認識させられた。 日本は過去3回外の文明を取り入れてきた。 1,タミールからの稲作に付随する文明。 2,中国からの漢字文明。 3,明治維新の西欧からの文明。
2023/02/12
いの
日本語とインドのタミル語の関係に驚く。遠い異国と小さな島国日本との未知なる過去に思いを寄せた。ただ戦後、漢字制限の話題辺りから現在未来の日本の教育に不安が残る内容に恐怖を抱かされた。まさか言葉の本と思いきや、日本語の歴史から教育の課題に発展しており軽く読むことが出来ない内容である。
2017/08/15
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