四国八十八カ所 カラー版: わたしの遍路旅 (岩波新書 新赤版 1151)
四国八十八カ所 カラー版: わたしの遍路旅 (岩波新書 新赤版 1151) / 感想・レビュー
つちのこ
四国歩き遍路の参考資料として読んだ。著者が日本縦断徒歩の旅の後にチャレンジしたのが四国遍路。しかし、心筋梗塞というアクシデントで旅は中断し、リハビリのすえ、結願を果たす。寺を巡る目的は亡くなった家族や戦場に消えた仲間たちの慰霊である。仏心もなく、純粋に歩き旅を楽しみたい私には、お遍路は大いなるスタンプラリーという先入観でしかなかった。自らの命と向き合い、1200㎞を歩き続ける日々のなかで、間違いなく何かを感じ取ることができる…本書に綴られた著者の思いが胸に刺さった。
2023/02/13
Satoshi
報道カメラマンによる四国八十八ヵ所巡礼の紀行文。写真が美しいうえ、お遍路や地域住民との交流がいきいきと描かれている。いつかは四国八十八ヵ所を結願したい。
2020/08/18
ikedama99
職場の図書館で見つけた・・と思ったら、自宅の本棚にもあった。最初に読んだのはいつだろう?・・というくらい、記憶になかった。ひょっとしたら買ったままだったか? 写真とともにある文章は短いが、時には平和の思いがほとばしる感じだ。ベトナム・カンボジアで斃れたジャーナリストの方々についての話は重い。命あってのすべてのこと、その重さは感じた。巡礼についてはあっさりめ。宿泊先の話は参考になるかも。この方のほかの本にもふれてみたい。
2023/10/03
よし
親が四国遍路を結願できずに他界したため、いつかは挑戦しようと思い手にとりました。石川文洋さんは報道カメラマンというより、戦場カメラマンと呼んだ方が一般的かもしれません。中でもベトナム戦争に従軍し戦場取材を行っておられます。石川さんがベトナム、カンボジアで亡くなったカメラマンやジャーナリストを慰霊するため、四国八十八か所慰霊の巡礼に出る。カメラを携えての巡礼はきつかったに違いない。さらに心臓の病気で巡礼もピンチとなるがリハビリ後に再挑戦。ついに結願する。元気をもらい、先ではない参考本として面白かったです。
2016/09/06
貧家ピー
戦場カメラマンの著者が、ベトナム・カンボジアで亡くなったカメラマンの鎮魂の旅。自分が戦場や心筋梗塞を患っても死ななかったことは運が良かった、生き残ったために結婚し、息子に恵まれ、人との出会いもあった。生きていることへの感謝の念がひしひしと伝わってくる本だった。
2014/01/21
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