ぼくたちのアニメ史 (岩波ジュニア新書 587)
ぼくたちのアニメ史 (岩波ジュニア新書 587) / 感想・レビュー
ヒデキ
大御所作家、辻真先さんが、子どもたちに向けて書かれた 日本アニメの歴史を振り返って書かれた一冊です。 アニメ黎明期にアニメ脚本を書かれていた 辻さんにとってご自身の仕事を振り返って書かれて いたのが、印象的でした。 時代的に新海誠さんたちが、新しい才能としか描かれていなかったのが、残念でした
2021/11/08
白義
ありとあらゆるジャンルのアニメ脚本をそれこそ戦後アニメの黎明期から書いてきて、そして観てきたがゆえに、その個人的アニメ史がそのまま「ぼくたちのアニメ史」になってしまう大家の書いた必読のアニメ史。齢80を越えてなおケムリクサなど新進の才能や作品を積極的に評価するだけあって、個人の追想中心なのにすっぽり戦後アニメ史のおおまかな流れがわかってしまうのは特筆すべき。黎明期からしてアニメ業界は無理解な大人によるポリコレ的クレームと薄給などに悩まされていたのもうっすらわかり、今に通じる課題も感じる。アニメ史入門にいい
2019/04/27
タルシル📖ヨムノスキー
戦後のテレビアニメ創世記から2008年までのアニメの歴史をざっくりさらった一冊。現在大活躍の新海誠さんや細田守さんは、最後にちょろっと登場。歴史をふりかえる本なので、内容について特に感想はないのだが、この本を読んで、改めて手塚治虫さんの偉大さを知った。そして、創世記というか黎明期というか、その頃に名前を連ねていたメンバーの、なんと豪華なこと。刊行されて10年以上が経過して、日本のアニメの状況も、刊行当時とはだいぶ変わったろうし、筆者も未だご健在なので、ぜひ増補版または、続編をを出版してほしい。
2019/09/04
たくのみ
オバQ、巨人の星、鬼太郎、サザエさん、魔女っ娘シリーズ、デビルマン…辻さんの作品で育ってきた世代にとっては、懐かしいアニメの話で十分満足。「ギャフンとなりました」「ドロンした」なんという懐かしい言い回しもうれしい。ただ、ちょっと無理して平成のアニメの話が盛り込まれてしまい、ちょっと焦点がぼけてしまった。なにより、現代はアニメの消費の回転が速すぎる。包括的なアニメ史よりも、辻さんの個人史の方が絶対に面白いはずです。
2016/06/22
てら
不覚。過去読んでいたのですが、ここに記録していませんでした。子供のころ、夕方に再放送されるアニメ(70年代制作)のほとんどに、「脚本 辻真先」のテロップがついていました。ところがこの人、草創期のテレビ屋でもあり、のちにはユーモアミステリー作家としても活躍するという、「日本の大衆文化の歩く歴史」みたいな人だったのです。そして驚くべきことに、80歳近い現在でも現役のアニメ・マンガ愛好家であります…いかがなものかと言いたくなる深夜アニメまで平等に視聴して、ツイッターで公平に感想を述べる姿に脱帽。
2013/04/12
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