3・11後を生きるきみたちへ――福島からのメッセージ (岩波ジュニア新書)
3・11後を生きるきみたちへ――福島からのメッセージ (岩波ジュニア新書) / 感想・レビュー
ベル@bell-zou
”第4章 原子力の正体”~ウラン製造工程と、原子力発電所のしくみ、核燃料サイクル…などの部分が分かり易い。佐藤栄佐久前福島県知事の「原発は麻薬のようなもの」という言葉に尽きる。全編にわたり興味深い記述が多く今更ながら知ることができ為になった。ただ、国策やメディアに対する著者の怒りもにじみ出ていて煽られないよう読んだ。著者自身が語るように情報や知識は自分で取捨選択し考えるべきなので。ジュニア向けとはいえ、最終章"どう生きるべきか"。主張は否定しないが押しつけがやや強く感じられた。
2018/03/18
ぐうぐう
3.11後の福島のことを子供達に伝えようとする主旨のジュニア新書において、著者ははっきりと反原発思想であることを冒頭で宣言している。その宣言通り、序盤は福島第一原発の事故の詳細を記すにあたって、やや過剰な描写も見られ、危ぶむ読書を強いられた。しかし、読み進めていくと、懸念は払拭された。著者は、原発の危険性を告発しながらも、安易な二元論を選択しない。反原発主義者が盲目的に唱える自然エネルギーや、再生可能エネルギーの問題点、そしてそこに隠蔽された嘘も、きちんと指摘することを忘れない。(つづく)
2012/09/23
ヒラP@ehon.gohon
被災者だから書けること、被災者だからこだわること、専門家ではないと語る著者が調べ考え述べた問題提起の本です。多少難しさや、未整理で勢い先行のところも感じましたが、考え行動することの大切さを強いメッセージとして受けとりました。
2015/11/21
ochatomo
「裸のフクシマ」著者が原発への税金投入や自然エネルギー問題ほか解説し大人にも役立つ 拡大成長見込めない時代は各自の価値観違っているからこそ世の中のバランスがとれると述べ、田舎での起業を例示 あとがきで問題の根本は人の心とする「3・11前から、心の汚染、心の被曝はずっとあったんだよね。それが壊疽のように体の中にたまっていて、3・11で傷口が開き、一気に外に出てきただけなんだよ。だから、傷口をふさいで膿を拭きとったとしても問題は解決しない。体の中にたまった毒を消さない限りは、何も変わらないんだよ」 2012刊
2018/03/07
毒ドーナツを食べたいな
「生きる指針」のヒントを期待して手に取ったがそういうものではなかった◆12年4月に発刊された本書は、著者の田舎暮らし・自然志向的側面が強調されていて、科学に対する根本的な不信のようなものを感じられて受け入れ難かった◆『資源物理学入門』槌田敦、『エネルギーとエントロピーの経済学』室田武が取り上げられていたが、これも賛否あるようだ。
2019/04/23
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