〈超・多国籍学校〉は今日もにぎやか!――多文化共生って何だろう (岩波ジュニア新書)
〈超・多国籍学校〉は今日もにぎやか!――多文化共生って何だろう (岩波ジュニア新書) / 感想・レビュー
Hatann
少子高齢化を踏まえると積極的な移民政策を否定できないし、そもそも日本は在日朝鮮人を含めて既に十分に多くの外国人を受け入れている。円滑な国際協調のために多文化共生への理解を深め、日本に来てくれている外国人を国の資産として活用すべき。外国人子女が多様性の根拠である母語力を日本での学習に活かすためのイマージョン教育の導入は必須であるし、父兄への支援も必要だろう。多文化共生といっても市井の人たちには難しい話は必要なく、異文化の要素を単純に面白がって必要に応じて取り入れ、ご近所さんとして適宜にお世話を焼けば足りる。
2019/03/23
三色かじ香
継承語、という言い方を覚えました。言語の問題で、親とコミュニケーションをとるのに支障がある、というのはたしかにストレスフルだろう。こういう教育環境が日本全国に点在して欲しいし、外国に関係の無い児童が望んで飛び入りしたらもっと面白そうだなと思いました。
2020/09/17
リリパス
外国から、難民や出稼ぎ労働者として、日本へやって来ることになり、日本語がわからない親に育てられた、子どもたちに、どう対応していけばいいのか?どう対応すべきなのか?・・・といったことが書かれている本です。
2022/12/11
みさと
舞台は横浜市立飯田北いちょう小学校。ここには、外国籍の児童や親が外国籍の児童など、外国に関係のある児童が約54%いる。その学校で「多文化共生」の取り組みの中心を担った国際教室の先生が、実践例とめざす世の中のあり方を語る。それは、日本社会への同化を目標としたものとは真逆の取り組みだった。一人一人が大切にされていると感じ、自信を持って生きていく社会を実現するために必要なことは、マジョリティーの側の変化であった。親から受け継いだ継承語教育の重要性も含めて、目が開かされる書である。
2018/12/21
高知
横浜にある小学校では外国籍の児童や親が外国籍である児童が、多い年には70%を占めたという。そのような児童に寄り添い、また児童どうしの関係をつくる環境を整え、学習を行い、多文化共生する学校をつくっていった。 このような子どもたちの問題の中に、日本で育ち日本語が普通になるにつれ、日本語が話せない、日本文化を知らない親との関係が問題になっていく、というのは気づかなかったことの一つであった。 外国籍の方が増えていくだろう日本の近い将来を考える上で、示唆に富む一冊でした。
2018/11/27
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