女の子はどう生きるか: 教えて,上野先生! (岩波ジュニア新書 929)
女の子はどう生きるか: 教えて,上野先生! (岩波ジュニア新書 929) / 感想・レビュー
mukimi
10代女子に向けての励ましと導きの書。こんなにも女だからと諦めさせる文化がまだあることに驚き。自分は男勝りに働く母に育てられ、女は男に剣では勝てないがペンで勝てと教える進学校で学び、女子だからと翼を折られることなく育てられたことに気付き感謝。あー面白かったと死ぬために、知恵や意識を一段高く持ち他者に可能性をへし折られるな、のびのび生きよというメッセージ、ささった。最近自分の翼を自分で抑え付けていたのは自分だったのかもしれない。自分が自由に生きる権利は自分の意思で掴み取ることが当たり前な社会であって欲しい。
2024/10/24
ネギっ子gen
女の子が日常的に抱くモヤモヤに上野先生が、納得の快答! 差別や刷りこまれた価値観を洗い出し、選択をする力や感性を磨く新書。「あとがき」に<女性をとりまく社会の変化が目に見える時代に、わたしたちは立ち会っています。もう少ししたら、この本に書いてあることは、なあーんだ、一昔前はこんなことに悩んでたのか、と笑い話になるかもしれません/もし10年後にも20年後にも、「あるある」と読まれていたら……(涙)です>と。本書が、歴史的史料になる日の近からんことを、切に。巻末に、あの「東大入学式祝辞」と図書&映画ガイド。⇒
2021/08/20
とよぽん
上野千鶴子さんが10代の若い人に向けて(女子だけでなく男子も読むといい)熱いメッセージを送った最新の本だ。取り上げている問題は、学校、家庭、社会と幅広い。女の子が母親の生活や言葉に疑問を感じたり、姉や兄の就活を身近に見て不安を感じたり、男性視点で形成された社会の慣習や法制度などに戸惑ったりする、そんなハテナ?に明快に答える形で50年近い研究の知見を開示している。オッサンの定義に笑ってしまった。また、政治家の仕事は税金の再分配でこれは女性に向いている、と選挙権の行使だけでなく被選挙権の行使も説く。
2021/04/10
花ママ
女の子が日頃〈なんで?〉と思いながら、口に出して聞けないような疑問に、わかりやすく、正確に答えてくれています。歯に絹を着せぬ言動は小気味よく、上野さんの確固たるキャリアに基づくものだと。「オレ様」意識が強い男性は、若くても〈オッサン〉には笑ってしまいました。この本、女子だけでなく男子にも薦めたいです。
2021/04/27
おたま
吉野源三郎『君たちはどう生きるか』が呼び掛ける「君たち」は男の子たちだという。そこで女の子に向けて、現代の社会にあって、どう考えて生きたらいいのかを上野千鶴子が書いた本。Q&Aの形で、現代の女の子がぶつかる様々な問題を取り上げ、それに対して上野千鶴子が回答していくという形で書かれているので、非常に読みやすく、分かりやすい。対象は中高生ぐらい。(もちろん男の子が読んでも、大人が読んでも学ぶことは多い)この前に上野の『家父長制と資本制』を読んだので、女性問題やフェミニズムについての膨大な知識が感じられた。
2023/11/13
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