KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

国語をめぐる冒険 (岩波ジュニア新書 938)

国語をめぐる冒険 (岩波ジュニア新書 938)

国語をめぐる冒険 (岩波ジュニア新書 938)

作家
渡部泰明
平野 多恵
出口 智之
田中 洋美
仲島ひとみ
出版社
岩波書店
発売日
2021-08-24
ISBN
9784005009381
amazonで購入する Kindle版を購入する

国語をめぐる冒険 (岩波ジュニア新書 938) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

まこみや

何のために国語(日本語)を学ぶのか。つまるところ、本書末尾にある、温又柔さんの「我住在日語」という言葉に尽きていよう。日本語を母語とする者にとって、「私」という意識そのものが日本語によって規定されているのだから。このことの重大性を私たちはどれだけ実感しているだろうか。時あたかも国語の新学習指導要領では実用性と論理に重きを置いた科目編成になるという。小生既にリタイアした身ではあるけれど、本末転倒した改訂になるのではと危惧している。丸谷才一氏がもしご健在であるならば、是非ともご意見を伺ってみたいものだ。

2021/12/15

ネギっ子gen

【国語は学ぶことは、冒険の旅に出ること】 そこではどんな出会いがあるのか、5名の専門家が紹介――。巻末に、「深堀りしたい人へのオススメ本」あり。<学びとは成長を求めることです。成長とは、新しい自分になることです。逆に言えば、古い自分は捨てられることになります。脱皮という言葉が、成長とほぼ同じで使われることからもわかりますね。今までの自分を、一時的とはいえ壊してしまうというのですから、自分という存在の危機であるということもできるでしょう。安全地帯に寝転んでいるだけでは、新しい世界を見ることはできません>。⇒

2021/11/08

がらくたどん

「ジュニア新書」だからこその要点をきちんと押さえて尚且つ分かりやすい、とても良くできた「国語」入門書。言葉で何かを現すことと、言葉で著されたものから何かを汲み取る事の意味を、他者への理解・自分への理解からコミュニケーション、文学作品をその行間から透ける裏の意味まで読む楽しさ、果ては個人の母語と「国の言葉」の関係まで。特に明治以降の「標準語」の成立過程と手話・方言・外国語を母語とする国内生活者の現状がスッキリ整理されていて役立った。(コラムで紹介されていた京東洞院の「かたわ車」の怪談がとっても怖い!)

2022/02/12

ひよピパパ

「国語」をめぐるユニークな「学び」を、5人の研究者が「冒険」をモチーフに語る一書。和歌占いについて書かれた平野多恵による第2章は新鮮だった。昔の人びとは『百人一首』を用いながらその解釈を独自に解釈することから占っていたという。今のタロット占い風のことを『百人一首』でやっていたわけで、その工夫と英知に感服した。出口智之によるコラム「旧字より新字が難しい!?」も当用漢字と常用漢字の違いが知れて勉強になる。

2021/09/05

さとうしん

なぜ国語の授業で文学を学ぶ必要があるのか?作文の書き方は?コラムとして文法教育にはどういう効用があるのか?など、国語にまつわるあれこれ。「走れメロス」と「山月記」の分析が面白い。

2022/02/08

感想・レビューをもっと見る