ヒロシマを生き抜く 下: 精神史的考察 (岩波現代文庫 学術 227)
ヒロシマを生き抜く 下: 精神史的考察 (岩波現代文庫 学術 227) / 感想・レビュー
かじやん0514
ヒバクシャは、被ばく体験をどのように受け止め、乗り越えて(又は乗り越えられなくて)きたのか。それを克明につづる。原爆でなくなった方々への鎮魂歌。
2010/08/19
misman
リフトンの深い眼差しと被爆者への同情の念を感じる。「現代、死にふれて生きる」とは違い、被爆者の方々の証言を多く掲載してあり、人々の心の機微を間近に感じ、リフトンの発見した心理的麻痺の状態を理解することができた。客観的視点であることも、主観的になりがちな戦争記録とは一線を画しているのではないだろうか。とはいえ、被爆者の心理的なことのみならず、日本人特有の考え、アウシュヴィッツとの比較などを盛り込んだ本書は、これからの21世紀を生き抜く上で知るべき大変重要な研究の成果であったと思う。多くの方に読んで頂きたい。
2015/09/06
感想・レビューをもっと見る