生き延びるための思想 新版 (岩波現代文庫)
生き延びるための思想 新版 (岩波現代文庫) / 感想・レビュー
ネギっ子gen
大義のために生きること、それは反転し「死ぬための思想」として機能する。「逃げよ、生き延びよ」と、“弱者が弱者のままに”生きられる社会を目指す論考群。東京大学最終講義も収録した新版。「はじめに」で記す。<男と一緒に、破壊と破滅への道を歩むのか?それとも男の暴力を――否定できないまでも――生き延びるのか? 元「慰安婦」の被害者やDVの経験者に与えられた「生還者(サバイバー)」という呼び名を、文字通りの意味で反芻する。そして、フェミニズムとは、世界の悲惨を「生き延びる」思想であったことを、改めて確認する>と。⇒
2023/07/11
i-miya
2013.02.19(初読)上野千鶴子著。 2013.02.19 (カバー) 大義のために生きる事、それはしばしば反転して、「死ぬための思想」として機能してきた。 女性も兵士となる権利を得るのが「平等」か、自爆テロや、連合赤軍事件にかかわった女たちは、どんな力学の中にいたのか。 弱者が弱者のまま生きられる社会のためのメッセージ、東大最終講義を収録。
2013/02/20
i-miya
2013.03.09(つづき)上野千鶴子著。 2013.03.06 家庭内暴力の実質的非犯罪化、行政権力。 虐待というテロの暴力に介入してこなかった行政権力。彼らはその慣行によってDVを非犯罪化してきた。 「口で言ってもわからければ、殴るのも蹴るのもしつけのうち」というDV男の言い分がある、それがとおる。 9.公私領域の再編成。
2013/03/09
i-miya
2013.02.28(つづき)上野千鶴子著。 2013.02.27 人権は、普遍的かと問うフランス女性。 トリッキーでダブルバインド名な質問だった。 樋口陽一の答え、「イエスでもあり、ノーでもある。人権は確かにフランスが生んだ歴史概念だが、それを超えて普遍化されている」 私ならこう答えた、「人権は、特殊フランスの概念だ、それが普遍性を僭称しながら、その実、普遍性を獲得していないのは、あなた方西欧が人権を独占しているからこそだ」
2013/02/28
i-miya
2013.03.19(つづき)上野千鶴子著。 2013.03.18 国家による生命と財産の保障は、同時に、国家による生命と財産の召喚と結びつく。 小林よしのりは、『戦争と平和』で、「戦争に行きますか、それとも日本人やめますか」と脅した。 国家のために死ねないお前は、日本人、降りろ、に対し、私は、そこまで契約した覚えはない、と反論する。 私の生命と財産は、国家に属しない。
2013/03/19
感想・レビューをもっと見る