世界史の構造 (岩波現代文庫)
世界史の構造 (岩波現代文庫) / 感想・レビュー
すしな
033-23.ぶっちゃけ哲学の研究が、学問以外でどのように実社会や実業で適用できるのかよくわからなかったのですが、今までの人類の歴史の節目節目で哲学がどのように社会のシステムに影響を与えてきたのかがわかる内容でした。封建主義から帝国主義、共産主義とか社会主義とかも、よく聞く言葉の割に、説明するのは難しいですが、背景が見えたので理解できたような気がします。
2023/03/04
壱萬参仟縁
2010年初出。贈与の力:互酬交換は制度化される。共同体が課す義務となっているが、他の共同体では昨日しない(78頁)。贈与の互酬で新たな共同性を創り出し且つそれを更新する過程を見ようとすれば、贈与の力を無視できないと、モースは問うたという(79頁)。周辺と亜周辺:亜周辺は、周辺部の外にあるが、圏外ではない。周辺のように中核文明と直接しないが、疎遠ほどではない。亜周辺は中核文明制度を選択的に受容できた(174-5頁)。
2015/11/13
masabi
世界史を交換様式から読み解く。贈与,支配と保護,商品交換,高次の贈与が交換様式の4類型。高次の贈与は資本主義を越える鍵となり,この類型が世界規模で起こったときこそ国家は止揚され,敵意のない完全な平和が実現される。そのためには軍事的主権を国連に譲り渡すことがきっかけに,戦争を通じてその動きはさらに加速する。戦争とその反省から国連を強化し,ついには諸国家連邦を形成,平和の実現をもたらす。
2015/04/02
fseigojp
初版にだいぶ追加され定本化 電子版もでてきた
2017/03/28
浅香山三郎
500頁を超ヘる本なので、読了に時間がかかつたが、『トランスクリティーク』程難しいとは感じなかつた。多分、『世界共和国へ』(岩波新書)を先に読んでゐたことと、マルクスを踏まへての話なので、まだついて行けたといふところがあるのだらう。4つの交換様式から世界史の腑分けを行う手捌きはさすがといふべきで、諸理論を援用しながら、様々な国家や社会のありやうをどの交換様式が主要な力をもつのかによつて振り分けていく。なかなか説得的であるが、それゆへに第4部第2章の展望の意味内容はよくよく再読したいと思ふ。
2021/02/25
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