増補 日本人の自画像 (岩波現代文庫)
増補 日本人の自画像 (岩波現代文庫) / 感想・レビュー
林克也
書物に残してきた人の思想はこうして検証することができる。でもそういう人たちに影響を与えた、書物を残していない人がいたから彼らの思想が形あるものになった。この本を読んでそう思った。今後、加藤典洋さんの思想を解析し解釈し評論していく人たちが、どんなことを述べるのか楽しみ。 加藤さんはこの本をサバティカル中に山にこもって書いた。そして私は自室にこもって読んだ。それで世の中に何か影響を与えることができるのか?元山仁士郎さんや香港の皆さんのような行動が、日本人が消えてしまうタイムリミットの今、必要なのではないか。
2019/06/23
コミジ
角幡唯介氏が取り上げていたので挑戦。尊王攘夷が尊王開国へ転回した理論的分析が無い等、私にとって目からウロコの指摘が面白い。本居宣長問題については、いわゆる原理主義との違い等知りたいことが増えた。
2024/04/21
飯田一史
徂徠、宣長以来の日本人の「日本」認識を肖像画(外からの視線)と自画像(内からの視線)の喩えを用い、二つを見事交錯させた柳田国男、吉本隆明を評価する。
2018/12/22
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