はじめての政治哲学 (岩波現代文庫 学術 403)
はじめての政治哲学 (岩波現代文庫 学術 403) / 感想・レビュー
ほし
総裁選に衆院選が控えた今、政治を改めて根本から考えるのも悪くないだろう、と手に取った一冊。政治哲学、と銘打たれていますが、専門的な言葉はほぼ出て来ず、誰でも議論に参加できるような平易な文で書かれています。筆者の主張は極めて穏当でラディカルさは無く、それもあってやや退屈な読み心地に感じるところもあったのですが、解説を読むことでその穏当さが分析的政治哲学の特徴に由来するものであることが分かり、腑に落ちるところがありました。複雑さと不透明さを増す昨今の政治ですが、考えることは手放したくないなと思います。
2021/09/24
スプリント
政治哲学を知るにはよいとっかかりになる本です。
2019/09/29
politics
政治的権威、社会正義といった政治哲学の基本的議論を論じた後、フェミニズム、多文化主義、ネーションとグローバリズムといった議論を著者の視点から論じたもの。入門書よりは一歩背伸びのいる内容だろうか。特にネーションとグローバリズムに対する著者の提案はかなり興味深かった。現代の政治哲学を考察する上で本書は格好の叩き台になるだろう。
2021/01/22
hurosinki
明快ではないけれど平易かつ納得のいく議論。飛躍に乏しく、提案される改革案も漸進的なもの。なので全体的に覇気が欠けるといえばまあ…自由やデモクラシーなど政治哲学の各テーマについて有名な議論を紹介しつつその本性に迫る。フェミニズムや多文化主義に対しては、それ自体に独立した主張がある、というより既成の考えに対する異議申し立てと捉えているのが印象的
2020/03/25
hryk
勉強になった。5章の正義の章が難しかった。
2020/05/19
感想・レビューをもっと見る