荷風語録 (岩波現代文庫 文芸 14)
荷風語録 (岩波現代文庫 文芸 14) / 感想・レビュー
浅香山三郎
同じ川本氏の『荷風と東京』を読んでから、この本を買つてゐたのだが、長らく積ん読になつてゐた。荷風の作品(『断腸亭日乗』を含む)のアンソロジーと川本氏の解説により構成されてゐて、荷風といふ人が都市東京を如何に巧みに描いたかを知るには至便な本。遡つて、岩波文庫などの荷風作品をちやんと読んでみたくなつた。
2020/12/04
方々亭
「荷風語録」とあるが荷風の言葉を寄せ集めたものではない。散歩者としての荷風に焦点を当て、時代別に「明治大正」「戦前」「戦後」、それに「断腸亭日乗」と章立てをして、それぞれで東京の町を描いた作品を収録している。時代時代によって、荷風がどの町を気に入っていたのかがはっきりと分かって面白い。昭和の初め、出来上がったばかりの何もない荒川放水路を気に入って歩いていたというのが意外な感じがした。
2021/07/26
てら
恥ずかしながら、東京在住でかつ自転車通勤しているので、休日に荷風の歩いた場所を巡ってみたりしています。もちろん今では当時の面影がある場所などほとんどありませんが、現代にもやっぱり「消えゆく寸前のもの」があるかもしれないと思ってみたり。
2011/09/07
さえきかずひこ
抄録が多いが、川本三郎による解説がなかなか良くまとまっている。断腸亭日乗読もう。
2010/01/25
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