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私の大阪八景 (岩波現代文庫 文芸 24)

私の大阪八景 (岩波現代文庫 文芸 24)

私の大阪八景 (岩波現代文庫 文芸 24)

作家
田辺聖子
出版社
岩波書店
発売日
2000-12-15
ISBN
9784006020248
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私の大阪八景 (岩波現代文庫 文芸 24) / 感想・レビュー

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にしの

大阪の作品やから大阪弁を書きます。大陸の戦争の頃から太平洋戦争、戦後すぐまでを大阪の女学生トキコを主人公にして描いた町人文学ってやつや。昔ながらの大阪弁やら聞いたことある地名が心地いい。せやけど、時代は戦争の時やから社会は今とは全然ちゃうね。冗談いうおっさんだけが時代を超えとる。昔読んだ中之島図書館の司書の回想が同じような目で描いとるから、本読みが社会を見る目も普遍やね。今の大阪は変な政治家ばかりで嫌気がさすけど、これも同じ目で見てる人がいてくれたらうれしい。それにしても、八景で短編5つってどないやねん。

2022/01/28

Gen Kato

再読。戦時下の少女(主人公・トキコ)の心に刷り込まれる狂信的イデオロギーと民族差別。ユーモラスに楽しい挿話の中で描かれているだけに胸をえぐる。そして敗戦。「一億総ざんげ」の戦後がさっさとはじまる。ついていけない者たちは、死者たちの思いはどこへいくのか。ラストの「声」が衝撃的。

2014/03/09

ぽて子

第2次世界大戦が背景で、主人公である思春期の女の子の目を通した物語。自伝なのかな?生活描写や考えていることがいきいきと伝わってきて、とても良い。時代は変われど、女の子は女の子なんだなあ

2011/07/16

むさみか

意外に気持ちが分かる 「お国のため」と純粋に信じた姿が こんなに 共感できたのは はじめてかも。 よくも悪くも 普通の大阪だった

2016/01/10

湯豆腐

戦前から戦後にかけて、ごく普通のこどもがごく普通に感じていただろうことを丁寧に綴った連作集。こどもからオトナになっていく感情の過程と戦時下の生活が活き活きと描かれていて、田辺聖子さんの原点だと思う。関西弁が効果的に使われていて、ことばのチョイスの仕方が天才。すごく好感のもてる良書。

2012/12/16

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