KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

今ひとたびの戦後日本映画 (岩波現代文庫 文芸 125)

今ひとたびの戦後日本映画 (岩波現代文庫 文芸 125)

今ひとたびの戦後日本映画 (岩波現代文庫 文芸 125)

作家
川本三郎
出版社
岩波書店
発売日
2007-07-18
ISBN
9784006021252
amazonで購入する

今ひとたびの戦後日本映画 (岩波現代文庫 文芸 125) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

踊る猫

差別語を敢えて使う。「女子供」の隣に位置する批評と受け取った(そして、おそらくは先の戦争で疲弊してしまった男たちの「弱さ」をも見据えていると)。川本三郎の書くものはそうした、「弱さ」というか「弱者」に向けて温かい眼差しを向けているところが信頼できる。批評という行為はややもすると高みからの宣託の如き響きを帯びてしまうが、川本はそうした宣託を避け丁寧で平たい言葉を使い、私たちに寄り添ったところから語りかける。それ故にインパクトのある言葉は残らないものの、読んでいて疲れが来ず心地よく読める。そして愛を感じさせる

2022/04/13

たろーたん

最初の『ゴジラ』はSF映画や怪獣映画ではなく戦後日本映画で、故に暗い。夜の闇の中で炎上する東京の町、燃え盛る火の中を逃げ惑う群衆、病院に収容された負傷者。原爆の申し子であるゴジラが、人間を恐怖のどん底に叩き込むものだ。事実、本多猪四郎は「ゴジラの襲撃は東京大空襲のイメージだ」と言っている。著者が印象に残ったシーンとして、ゴジラに負われて逃げる母と子が出てきて、死を観念した母親が子を抱きしめ「もうじき、お父さんのそばに行くのよ」と語りかけるところを挙げていたが、とても子供向きとは思えない。(続)

2024/10/13

ヴァン

日本映画が輝いていた昭和の時代、モノクロームの画面から読み解いた映画論。明快な文章で往年の俳優や監督を取り上げながら、過ぎ去った過去の時代を愛情豊かに語る。DVDを買う際のガイドにもなるだろう。

2015/01/16

okaka

思い入れたっぷりの戦後映画史。対象となった映画をほとんど見ていなくても面白く読める。

2010/04/20

感想・レビューをもっと見る