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だれでもない庭――エンデが遺した物語集 (岩波現代文庫)

だれでもない庭――エンデが遺した物語集 (岩波現代文庫)

だれでもない庭――エンデが遺した物語集 (岩波現代文庫)

作家
ミヒャエル・エンデ
ロマン・ホッケ
田村 都志夫
出版社
岩波書店
発売日
2015-08-18
ISBN
9784006022686
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だれでもない庭――エンデが遺した物語集 (岩波現代文庫) / 感想・レビュー

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テツ

エンデが遺したメモ書き。長編の物語の断片と考察など。彼独特のファンタジーと精神世界の奥底が融合したかのような物語が丹念に熟成されていく過程を覗き見しているようなきもちになります。あたりまえのことだけれど素晴らしい物語の裏には作者の生きた思考が根差しているということを再確認できる。毎日仕事ばかりしている中でエンデのメモ書きを目にしてぼんやり考えていると『モモ』を読み返したくなるな。

2020/01/29

四野一二三

再読。中学生の頃にエンデが亡くなったと本屋で知って一時間くらいはぼぅっとしていた。後の三時間は泣きながらこの本を読んでいた。エンではなんというか、勝手に物凄く身近に感じていた作家の一人で、例えば旅烏で海外をぶらぶらしている親族から『あの人仕方ないね』と苦笑されている叔父さんのような存在。クリスマスの夜に唐突に大きなウサギのぬいぐるみを抱えてやって来て、眠るまでおとぎ話をストーブの前で聞かせてくれるような。エンデにはそういった親しみがあるし、確かに私は、かつてエンデの膝にのって長い物語をせがんだ事があるのだ

2016/10/13

吟遊

エンデの遺稿集。文庫化に際して改訳もされている。断片、箴言、長編小説の一部などが続く。ほかでは読めない文章たち。

2018/05/02

アドソ

「モモ」を読み終わる前にこちらを読み終わってしまった。未完の物語からファンレターの返事まで、エンデが残した文字列の数々。童話作家かと思っていたけどどうやらそうでもないらしい。エンデ自身も、「モモ」も「果てしない物語」も子ども向けではない、って言ってるし。表題作は「名前のない庭」と解してもよいかなと。名前のない世界では記憶がない。記憶のない世界では時間の概念がない…という気になるところで未完となってしまったが、続きはどうやら「果てしない…」に吸収されたらしい。映画ネバーエンディングストーリ―も見てみたい。

2015/10/19

やいっち

ファンタジーノベルを創作される方って、想像以上に孤独なんだなって感じた。ファンタジーワールドが広がる分、広い世界で自分を見失うことも多いのか。神が不在ってわけじゃないけど、幻想の時空には己を律する座標軸がないのかもしれない。

2015/10/13

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